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広島逓信病院だより No.98 22.10

チーム医療と看護師の役割

看護部長 荒巻明美

 「チーム医療」の必要性が言われてきて久しくなりますが、近年、医療の高度化・複雑化に伴い、医療現場ではその重要性が叫ばれ、その気運が高まっています。「チーム医療」とは、患者さん自身もチームの一員として考えて医療に参加し、医療に関わるすべての職種がそれぞれの専門性を発揮して患者さんの病気回復や満足度を高めることを目指した医療のことです。
従来の「病気になったら、医療者にお任せする」という医療から、患者さん中心の医療へと変化してきている昨今、患者さんは、ご自分の病気や病状について医師から十分な説明をお受けになることは勿論、自分を取り巻くチームには、どのような専門性(スキル)を持ち、どんな時にサポートをしてくれるか理解をして治療に参加していただくことが大切となってきました。
例えば、患者さんの中には「薬剤師は薬の調剤をする人」・「栄養士は病院給食の献立を作る人」という漠然としたイメージを持つ方がいらっしゃると思いますが、近年、病院薬剤師は、服薬指導や外来化学療法のサポートなどを行い、栄養士も患者さんの食欲不振や栄養状態・嗜好状況を確認して食事の工夫や栄養指導を行っていて、その業務範囲は随分広がっています。
 そして、私たち看護師は、患者さんの出生から最期をお迎えになるまで関わり、24時間患者さんの傍にいる存在として様々な局面に立ち会い、療養のお世話や診療の介助をしています。看護師は、その字が示すとおり“手”と“目”を使って、人々を護る(マモル)ことにあり、「見て、聴いて、感じて」を基本に、患者さんの代弁者として、他職種と患者さんの情報を共有し、その時その時に最良の医療・看護が提供できるよう“間隙手(カンゲキシュ=隙間を埋める手)”の働きをしています。医師がチーム医療のリーダーならば、看護師は“キーパーソン”としてその役割を発揮する立場にあると考えます。
歩けない患者さんが歩けるように、食べられない患者さんが食べられるようにと看護師の得た情報は、医師や理学療法士・栄養士・薬剤師等の専門職と共有され、今では“協力”から“共働=コラボレーション”へ変化し、患者さんの早期回復へとつながってきていることを実感しています。
 今年3月の厚生労働省「チーム医療を推進に関する検討会」の報告書では、各医療スタッフの専門性の向上と役割の拡大や連携・補完の推進に取り組むべき内容が提示されています。今後の医療の在り方が示唆されており、ますますチーム医療への拍車がかかることでしょう。
チーム医療の主役は、患者さんとそのご家族であり、私たち病院で働くスタッフは脇役として、患者さんの病気回復や社会復帰を願い、多職種によるコラボレーションの輪を広げていきたいと思います。

生活習慣病

内科医師 大島 瑞代

今年5月より当院内科に勤務し、約5か月が経とうとしております。
病院のシステムに、不慣れな部分も多少ありますが、外来、人間ドック、病棟を担当しています。担当している疾患の多くは、糖尿病、高血圧症、脂質異常症、動脈硬化性疾患、甲状腺疾患です。
 以前は循環器疾患を中心に急性期対応も診療していました。主に虚血性心疾患、心不全、不整脈、心筋炎、大動脈及び末梢動脈の疾患などです。
 循環器領域の患者さんの中には、基礎疾患として糖尿病や高血圧、脂質異常症などをお持ちの方が非常に多く、それらの治療を並行して行うことがよくあります。さまざまな事情でコントロールが不十分だったことで、種々の合併症が進んでいるケースを見るたびに、予防と早期介入の重要性を実感しています。
 現在担当している外来、入院で最も多いのは糖尿病の方々ですが、背景も経過も様々です。多くの場合、コントロールはできても治癒に至ることはなく、長年付き合っていくことになる病気の一つです。今現在のご状態と、2~3年後、10年後、もっと先を考えて治療方針を検討します。
 病気について知識が豊富で治療に積極的な患者さんが多く、必要なお薬や検査を準備することで、治療のお手伝いができればと考えております。生活療法について、いくつかご提案することはできても、それを実行していただくかどうか、どの程度取り入れていただくかは、その時の仕事や家庭の状況によると思いますし、環境や体もどんどん変化していくものですから、状況に合わせた治療方針をご提案できればと思います。
 糖尿病に合併する心疾患についてですが、慢性的に高血糖が続くことで、長い年月をかけて動脈硬化が進行します。動脈は全身に分布しているため、全身に病気が起こる可能性があり、脳で起これば脳梗塞、足で起これば下肢閉塞性動脈硬化症となります。心臓に起これば狭心症や心筋梗塞となります。狭心症や心筋梗塞になると、強い胸の痛みや締め付けを自覚することが多いのですが、合併症が生じてくるだけの長い期間、糖尿病を患っている患者さんでは、神経障害を伴っていることが多く、胸痛などの症状に気付きにくいことがあります。血管が細くなって血液の流れが悪くなり、心臓の機能が落ちて心不全の状態になって初めて自覚症状が出ることもあります。早い段階であれば、カテーテルを使った治療や、冠動脈バイパス術などで治療し、心機能が落ち切ってしまう前に対処することも可能ですが、虚血性心筋症といって、心機能が悪くなってしまってからでは、治療の成功率が下がり、効果も十分みられません。心臓が悪くなると、日常生活を送るだけでもしんどいですから、運動など当然困難で、血糖コントロールは更に難しくなります。
 血糖が高いだけでは、300台以上でも自覚症状のないことがありますが、その間に合併症が進み、ある日突然大きな病気となって表面に出てきます。それを防ぐためには診断がついたときから治療を始め、病状や体の変化に合わせて薬を調節し、病状が重い方や、経過が長い方では自覚症状がなくても定期的に合併症の有無を確認するために検査を行う必要があると思います。定期的に眼科を受診して、眼の合併症を調べてもらうことと同じことだと考えています。
 体調が悪くないのに、治療や検査をすることに抵抗がある方も少なくないかもしれませんが、せっかく通院してくださっているので、よりよいコントロールのためにお手伝いできればと思っております。外来では時間が十分とれないこともありますが、治療や検査などについて疑問や心配があればお尋ねください。

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