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広島逓信病院だより No.99 23.01

最近の肝疾患の動向について

院長 井上 純一

 皆様あけましておめでとうございます。
 本年が皆様にとり、良い年となりますように祈念いたします。
 当院は「地域及び職場から親しまれ、信頼される医療サービスを提供する」ことを理念として、本年もご利用いただいている皆様により満足していただける病院を目指して、職員一同努力していきたいと思っていますので、どうかよろしくお願いいたします。
 さて、近年生活様式の欧米化に伴い、肥満、糖尿病、高脂血症などの複数のリスクを合併したメタボリック症候群が非常に注目されるようになっています。このメタボリック症候群を基盤に発症する非アルコール性脂肪性肝疾患が臨床で注目され始めて10年も経過していませんが、罹患者は1000万人以上といわれています。非アルコール性脂肪性肝疾患は予後良好な単純性脂肪肝と進行性の脂肪肝炎とに分けられます。(「脂肪性肝炎」ではありません。正式名称は「脂肪肝炎」といいます。)
 その特徴は、1)明らかな飲酒歴がない(アルコール量20g/日以下)、2)ウィルス(B型肝炎、C型肝炎)や自己免疫性(自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎など)のように明らかな肝疾患は認めないとされています。日本肝臓学会ガイドによると、単純性脂肪肝のうち10%が非アルコール性脂肪肝炎であり、自覚症状はないことが多いとされます。この非アルコール性脂肪肝炎は進行性であり、5~10年後に5~20%が肝硬変に進行するといわれています。肝硬変の5年生存率は60~90%であり、主な死因は肝不全あるいは肝細胞がんです。高度な肥満や糖尿病は肝細胞がんのリスクファクターであり、線維化が進行して硬くなった非アルコール性脂肪肝炎では5年間の発がん率は15%との報告もあります。毎年検診を行っていると、脂肪肝の頻度は増加傾向にあり、受検者の20~30%は脂肪肝を伴い、性別では男性に多く、女性では45歳以上で増加します。脂肪肝の人は肥満を70%以上に伴い、メタボリック症候群の合併率は約30%といわれています。なお、脂肪肝の診断は腹部エコーや腹部CTなどの画像検査にて容易に診断可能ですが、非アルコール性脂肪肝炎の確定診断のためには肝臓の組織を一部採取して(肝生検)組織学的に診断します。
 以前、脂肪組織は単なる余剰エネルギーの蓄積臓器と考えられていましたが、研究の進展により多くの生理活性物質を分泌する大きな内分泌臓器であることが明らかとなりました。さらに、生理活性物質の分泌異常がメタボリック症候群の発症に関与していることが判明しました。何回も繰り返しますが、非アルコール性脂肪性肝疾患は肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧などのメタボリック症候群と関連する合併症を伴うことが多く、合併症が存在すれば第一にその合併症の治療を行います。単純性脂肪肝の治療は食事療法や運動療法などで日常生活の是正を行い、非アルコール性脂肪肝炎への進展に注意して経過観察を行います。
 非アルコール性脂肪肝炎は単純性脂肪肝から進展すると考えられることから脂肪肝を放置しないことが重要です。非アルコール性脂肪肝炎は徐々に肝硬変に進行し、肝発がんの可能性もあり、積極的な薬物療法が必要となります。

自己紹介

整形外科主任医長 金沢 敏勝

平成元年に熊本大学を卒業した後、広島大学整形外科に入局し、今年で医師生活22年目となります。
 本年4月に三次市立三次中央病院に転勤したばかりでしたが、10月に当院に赴任することになりました。その前は広島総合病院で7年間勤務していましたが、脊椎脊髄病専門医の部長から脊椎脊髄外科を叩き込まれ、頸椎から仙椎まで多くの脊椎手術を執刀してきました。現在、当院では脊椎手術は行っておりませんが、高性能なMRI機器が導入されていることもあり、腰痛、下肢痛、しびれなどの脊椎脊髄疾患の患者に対して、正確で速やかな臨床診断を行える環境にあります。手術適応のある患者は、適切なタイミングで脊椎手術を行っている病院に紹介しています。
 また下肢の変形性関節症に興味があり、広島総合病院などで膝関節130数件、股関節51件の人工関節手術を執刀してきました。膝関節鏡手術も数十例の執刀経験があり、中~軽度の変形性膝関節症で変性した半月板や関節内遊離体による機械的障害因子が主症状である患者には、これらを除去する目的で関節鏡下手術を行っています。膝や股関節の痛みによって日常生活に大きな制限があるにもかかわらず、漫然と鎮痛剤や関節注射を続けられてきた患者さんが、手術によって劇的に生活のクオリティが向上して大変喜ばれる姿を目の当たりにしてきましたので、手術の功罪を十分説明した上で適応のある患者には手術を勧めています。
 また日本リウマチ学会の専門医であり、リウマチ標準薬であるリウマトレックス(MTX)はもちろん、生物学的製剤(レミケード、エンブレル、アクテムラ)の導入経験も多数あります。この2カ月間では、リウマチ性多発筋痛症と思われる患者を2例経験しました。1例は外傷を契機に発症したことから、やや診断に苦慮したケースでした。
 以上外傷だけでなく、慢性疾患の治療に興味と経験があります。運動器の慢性疾患でお困りであればご相談ください。

糖尿病教室のご案内

看護部 看護師主任 銕谷(てつたに) 則子

日本の糖尿病患者数は年々増え続け、今や中高年の3人に1人は糖尿病又はその予備軍といわれています。糖尿病患者の中には、初期段階では自覚症状がないために、積極的な自己管理をされない結果、合併症を発症してしまう人がいます。しかし、糖尿病は、日常生活での自己管理をしっかり行えば、深刻な合併症を起こさず過ごすことができます。
 当院では、糖尿病の治療を受けている方や、関心のある方のために、糖尿病について学び、上手に向き合うため、平成22年4月から医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士が中心となり糖尿病教室を開催しています。
 糖尿病教室ではスライドを使った話や、食事会を行っています。スタッフが毎回テーマを変え、専門分野について分かりやすく説明し、糖尿病と上手に付き合い、健康的な生活を送るためのお手伝いをさせていただきます。毎回皆様から 「分かりやすかった。」 「参考になった。」とのお言葉もいただいています。食事会では、実際、糖尿病食を召し上がっていただき、管理栄養士が実際の調理における工夫、カロリー計算などその場でお答えします。これから食事療法に取り組まれる方の参考に、また現在実践されていらっしゃる方の確認に役立てていただければ幸いです。
 現在、糖尿病は患者数が増加傾向にあり、今後ますます重要な問題となることが予想されます。
 この会は、糖尿病の治療を受けている方だけではなく、ご家族や興味がある方など、どなたでも参加できます。お気軽に糖尿病教室にお越しください。
 詳しくは、内科外来にお尋ねください。スタッフ一同、心よりお待ちしております。

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