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  肛門疾患の治療
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肛門疾患の治療

 肛門疾患・肛門関連疾患の手術件数は2014年も1800例を超えました。

 保険診療なので健康保険が使えます。日帰り治療も行っていますが、入院治療になっても入院期間が短いのが特徴です。一部の疾患の除いて3泊4日です。ジオン®によるALTA療法後は日帰りが基本ですが、後期高齢者、抗血栓剤(抗凝固剤、抗血小板剤)を服用中の方、非代償性肝硬変の方には1泊入院してもらっています。
 近畿地方の多数の肛門科診療所や多数の病院(内科や外科)から診断・治療が難しい患者さんの紹介を受けております。診察をお断りする疾患は殆どありませんが、直腸・肛門痛に関しては診断(ROME分類Ⅲの機能性直腸肛門痛かどうか)を致しますが、治療行為を施行していません。神経ブロックは通常、ペインクリニック(麻酔科)が行っています。

手術について

 他院での痔核・痔瘻・裂肛の手術後に生じた患者様が不満に感じておられる所見、結果に対して修復手術を施行しております。

 “他院にて病気の説明を十分してもらえなかった”、“他院にて手術を勧められたが、説明が納得できないので専門医の意見を聞きたい”、“他院にて手術や治療を受けたけれども、長期間痛みや出血が続く”など肛門の悩みを持つ方は是非御来院下さい。

診断

 肛門疾患の診断だけでなく、隠れた大腸の病気を肛門疾患と鑑別して診断しています。最近13年間に肛門診察により直腸がん(37人)、肛門管がん(26人)、S状結腸がん(5人)、前立腺がん(5人)、卵巣がん(1人)、子宮がん(2人)、直腸のGIST(2人)、潰瘍性大腸炎(28人)、クローン病(26人)を発見して治療しております。

手術に要する時間

 

 医師や患者様の病態によりことなりますが、痔核根治術は7~60分、ジオンによる内痔核硬化療法(ALTA)は5~20分。 PPHは12~45分です。単純痔瘻根治術(Lay open法)は5~20分、単純痔瘻根治術(シートン法)は2~15分、複雑痔瘻根治術(シートン法)は5~60分です。慢性裂肛根治術は10~25分です。肛門狭窄の修復手術(主に肛門狭窄形成手術)は15~60分です。直腸脱手術(Gant・三輪法+Thiersch手術は12~45分、Delorme法+Thiersch手術は38~90分。直腸狭窄形成手術や、直腸脱に対して直腸を部分的に切除して縫合するAltemeirの手術は60~160分かかります。

術後

 手術後の入院日数は、PPH:2~5日、痔核根治術:2~7日、単純痔瘻根治術:2~5日、複雑痔瘻根治術:2~7日、Ⅲ型痔瘻は5~7日。慢性裂肛根治術:2~5日、肛門修復(皮膚弁を用いた肛門拡張)手術:5~7日、経会陰直腸脱手術(Gant・三輪法+Thiersch手術)は2~7日、Delorme法は7~10日です。

治療法

 痔核、痔瘻、直腸粘膜脱、直腸脱の手術に関しては、複数ある治療法の中から患者様の病態に最適な治療法を選択してお勧めしています。いわゆるオーダーメード治療です。しかし、最適でなくても他の治療法も施行可能ですから、御希望は遠慮せずにお話下さい。最終的に治療法を選択されるのは患者様です。

A-1【痔核】

 痔核の手術に際して現代ではミリガン・モルガン法(脱肛する内痔核の切除と同方向の外痔核を一緒に切除して、内痔核と内痔核の間の方向にある肛門管上皮や外痔核は切除しない方法)が広く行われています。いわゆる痔核根治術とよばれる方法です。

 痛みの少ない治療法であるALTA(ジオンによる内痔核硬化療法)やPPHは肛門管上皮を一切切除しない方法です。内痔核の治療は肛門管上皮やクッションを出来るだけ多く残す、あるいは触らないで治す時代になってきています。肛門管上皮部に手術の傷がないと痛みを感じませんので、患者さんにはうれしいことです。


 痔核の切除手術(根治手術)を受けられた方は、4週間後に“こんなにすっきりするのなら、もっと早く手術を受けたら良かった”と言われます。しかし、手術に踏み切れなかった理由は、うわさに聞く痛みに対する不安が大きいからです。当院では痔核切除術(半閉鎖法、かがり縫い法)を吊り上げ法と併せて施行しておりますので、痛みが非常に少なくなります。
 自然の状態で痛みが極端につらいのは手術を受けた当日の夜から翌日の朝ご飯の時までで、翌日からは鎮痛剤の内服で痛みをコントロールできる場合が殆どです。翌日以降は排便後の痛みに焦点が移動します。術後の座位(座った時)の痛みを軽減するために特殊なクッション(元町の増田肛門クリニックの増田先生が探してこられたものを教えて頂いて)を病棟、外来で販売しております。その優れた効果のために毎月35~65個売れております。術後の排便時の痛みを軽減する携帯座浴器も販売を始めました。

 術後6時間までは腰椎麻酔の効果により殆ど痛みを感じません。6時間の経過後に鎮痛剤の静脈内投与を行い、さらに2時間の無痛を確保します。その後にもし、耐えられない痛みを生じた場合にも麻薬に近い強い鎮痛剤も含めて何通りもの除痛対策を用意しております。さらに痔核根治術にALTAを併用する(ある方向の痔核に痔核根治術を施行した上で、他の方向の内痔核にALTAを併用する)ことにより、痔核の切除か所数を減らして患者さんの痛みの軽減に努めています。  
ジオンによる内痔核硬化療法PPHによる環状切除・縫合は肛門管に優しい手術法です)も施行しております。切除手術とジオンによる内痔核硬化療法(ALTA)が殆ど同じ数になっています。ALTAは、①局所麻酔下に施行する外来手術②局所麻酔下に施行する外来手術ですが1泊入院する③腰椎麻酔下に施行する2泊3日コースから選択できますが、ALTAの単独治療例では99%が局所麻酔による日帰り・外来手術です。抗血栓剤(抗凝固剤)を服用されている方と、75歳以上の方は局所麻酔でも治療後に1泊して頂いております。PPHは腰椎麻酔下にて施行し、3泊4日の入院が当院では一般的です。ジオンによる内痔核硬化療法(ALTA)の1年後の再発率は3~16%と言われていますが、当院では1~5年後の再発率は4.6%です。(次々と新しく治療をされた方を含めて計算、分母の数字が増えるので4.6%ですが、1年目に治療をされた方だけを経過観察して計算すると6~9%になります)。PPHの再発率は3%です。


A-2【痔瘻】

 痔瘻根治術は、単純痔瘻で瘻管の距離が短い方を除いて入院治療を原則としています。全体の手術件数は、シートン法がLay open法の約3~4倍になっています。後方の痔瘻(5時~7時方向)に対しては、深部痔瘻(Ⅲ型、Ⅳ型痔瘻)を除いてLay open(レイ・オープン)法を主に施行しております。前方の痔瘻(11時~1時方向)や、側方の痔瘻(2時~4時方向、8時~10時方向)に対しては、シートン法を主に施行しております。後方の痔瘻にて肛門が広い方にはseton法を、肛門が狭い(内肛門括約筋の緊張が強い方)にはLay open法をお勧めしております。

 痔瘻は原発口(肛門小窩)と原発巣の位置を指で把握できませんと、必ず再発します。これが痔瘻の診断が難しい理由です。他の病院でⅡ型の痔瘻と診断されて手術を受けたが、実はⅢ型の痔瘻であったので、再発して当院で手術をやり直して根治する方が毎年かなりの数おられます。そのために当院ではⅢ型痔瘻の手術症例が全体の20%以上(一般的には7%前後)を占めています。後方深部隙を処理できていない、原発口や原発巣を処理できていない場合が多いので、これらの痔瘻は肛門専門医が勤務する施設における手術をお勧めします。
 当院ではⅢ型痔瘻に対して、原発口・原発巣の正しい処理はもちろん、創を極力小さくする術式を系統的に確立していますので、再発率は低く、肛門括約筋障害も軽度(内圧検査で肛門が緩んで異常値になった成績は得られていません)ですし、痛みも少ない成績が得られています。Ⅲ型痔瘻の再発率が3%を切るまでに減少しました。Ⅱ型痔瘻の再発は1%以下です。(単純なⅡLSでは0.1%以下です)。

 原発口は2mmもない小さな穴です。手術中に色素や泡の出る薬剤を2次口から注入しても30%~40%の方は色素が原発口に排出されませんので、原発口を正しく把握できません。正しく把握するコツはここでは述べませんが、原発口の診断に医師個人の能力差がかなり出ます。複数の肛門専門医が手術に立ち会う重要性がここにあります。診断のコツを学ぶために既に開業して多数の患者様を診察・治療している肛門科の医師が当院に多数手術の見学に来られています。

A-3【裂肛、その他】

裂肛に対する手術は肛門が固く極めて狭い場合は別にして、通常、初診後3ヶ月間は保存的治療を行います。LSIS(側方皮下内肛門括約筋切開術)は殆どの方が局所麻酔下(外来手術)です。LSISは最近は行うことが少なく、患者様に自分の指で肛門括約筋をマッサージして頂いて拡げています。
裂肛、見張りいぼ、肛門ポリープを切除した後に肛門管上皮の欠損部を肛門外の皮膚を移動して被うSSG(Sliding skin graft:皮膚弁移動術、あるいは授動術、広い意味ではVYグラフトやDYグラフトもSSGに含まれます)は、術後の痛みもが2~14日間強いので、腰椎麻酔下に手術が必要になります。保存的治療で治らない難治性の慢性裂肛や、手術の難治性に対してSSGなどの皮弁移動術が施行されます。SSGは肛門を拡張する目的にも施行されます。

 直腸脱に対しては、壮年までの方や、高齢でも希望される方には、手術後15年間は優れた成績が得られる腹腔鏡下、あるいは開腹の直腸固定術をお勧めしております。高齢の方には経肛門的な手術方法(Gant・三輪法+Thiersch法、またはDelorme法)を施行しております。Gant・三輪法を他院で施行後に再発した方にはDelorme法を主に施行しております。
Gant・三輪法とDelorme法の成績を比較しますと、Delorme法の成績が優れていますが、Delorme法はGant・三輪法の2~3倍の時間を要し、手術時間が長いとつらいのでかなりの高齢の方にはGant・三輪法を施行しています。

 直腸瘤(膣が排便時に直腸の膨張により膨らんで来る)に対する手術(膣の後壁、または直腸の前壁側から肛門挙筋を縫縮)も施行しております。当院では膣の後壁または経会陰からアプローチしております。

 出産時に会陰切開を受けて、肛門括約筋を切開されて肛門が緩くなった方には、肛門拳筋と肛門括約筋の縫縮を同時に施行しています。毎年10名弱の方が肛門機能を修復する手術を受けておられます。

 肛門周囲がかゆいと言って来院される患者さんも少なくありません。多いのは湿疹や肛門周囲皮膚炎ですが、真菌感染(白癬菌、カンジダ)と、Bowen病やPaget病(パジェット:間違えてペイジェットと読む方が多いですが)のようながんも湿疹やカンジダと良く似た所見ですので、半年以上治らない場合には組織を調べる必要があります。ステロイドの長期使用で生じた病変はステロイドを中止すると良くなる場合があります。温熱便座を使いすぎて肛門周囲の脂が取れて乾燥してかゆくなる方が増えています。

じ(痔核)、痔瘻、裂肛などの入院手術(腰椎麻酔下に手術)はもちろん、日帰り入院(局所麻酔下、稀に仙骨硬膜外麻酔下に手術)、及び外来手術も外来の診察室ではなく手術室にて行っています。その理由は心電図、血圧、血中酸素濃度をモニタリングして安全を確保できるからです。

なお、肛門とは直接関係ありませんが、当院の特徴の一つとして、食事がおいしいことがあげられます。入院中の食事がおいしいのかまずいのかは非常に大きな問題です。食事を賞賛する投稿が毎年多数あります。近隣の病院と味を比較してみましたら、自画自賛になりますが、当院の煮物(炊き物)は確かにおいしいと感じました。
 個室希望の方が増えていることと、個人情報保護の観点から2人部屋をすべて個室に改築しました。さらに個室を増やし、広いリニューアルした4人部屋も増やしました。新しい個室にコンピューターを持参してインターネットなどが可能です。6人部屋はなく、6人部屋を4人部屋として使用しています。2014年6月現在、3階病棟のみを使用しています。

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治療法解説リンク

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