シリーズ第12回目は、新宿区にあります「神楽坂医院」の安部 通 院長に東京逓信病院の印象などを当院、地域連携・医療福祉相談室長の寺島 裕夫副院長兼第一外科部長がインタビューに伺った模様を紹介します。
「神楽坂医院」
安部 通 院長
(寺島)先生のご略歴とクリニックの特徴について教えてください。
(安部)地元に根付いた患者さんに寄り添うようなクリニックを作りたいということが、開業するに当たって一番考えていたことです。その上で疼痛(ペインクリニック)治療に関しての専門性を出したいと思いました。開院して11年目ですが、当初に比べて随分認知されてきました。痛みということで遠くから来られる患者さんも増えてきましたし、病院から逆紹介を受けることも増えてきました。
(安部)一番は、当院の診療方針で、地元に密着した診療を実践する上でビル診療ではないアットホームな環境を患者さんに提供したかったからです。
(寺島)何か、先生と土地の結びつきがあるのでしょうか。
(安部)私は出身地が新宿区市谷本村町なのですが、20代ぐらいまで過ごしていました。そんなことから同じ新宿区内で診療を行いたいという思いがあったのがひとつです。また、大学は文学部で4年勉強して、教員免許を取ったりもしたのですが、再度、大学の医学部に入りました。
(安部)元々文科系より理科系の方がという思いもありました。医学自体の魅力が人を中心とした総合的学問だということが一番です。何でも診られて、先々開業が出来るような診療科ということから麻酔科を選択しました。また私のおじが市ヶ谷で開業していたので、今はもう閉院しているのですが、それを見ていたということもあると思います。病院に勤めるより、開業して患者さんの痛みを診ることでその方が病前よりも元気になるような治療を心がけています。
病気を治すのはもちろんですが、病気を治しても、治った後、逆に元気がなくなるような方もいらっしゃいます。「病気というものは治るものだよ」「病気をきっかけにした気付きをもとにして、よりよい人生を!」といった健康観、人生観が自分にはあります。
(寺島)東京逓信病院の印象はどうですか。
(安部)東京逓信病院はとても明るい雰囲気で、相談しやすい病院に変わってきたと思います。大学病院では今でも閉鎖的な所があります。以前はそのような印象もありました。イメージを変えることが浸透してきているのではないかと思います。患者さんの希望もありますが、基本的には、診療していただく先生が大事だと思います。お返事とか電話などのやり取りで先生のお人柄もつかめますので、つながりを大切に思っています。地域連携室もよく機能していると思いますが、どうしても人が変わったりすると話が通じなかったり電話の対応で印象が悪い時もあります。これは他の病院でもそうだと思いますが東京逓信病院はきちんと外に開こうという姿勢が感じられます。すばらしい先生方がいらっしゃって、いつ紹介してもきちんとしたレスポンスをいただいて、常に私も勉強させていただいています。
(寺島)ご意見ありがとうございます。そのような事をどんどん言っていたただいて、私どもも変わっていかないと取り残されてしまいますので、貴重なご意見をこれからもよろしくお願いします。
(安部)わかりました。
(寺島)東京逓信病院にほかに何か望むことはありますか。
(安部)東京逓信病院は、診療科がたくさんあります。各診療科とバラツキガないやり取りが出来ると良いと思います。紹介のパンフレットの充実とか今日はこの医師がいるなど、リアルタイムで分かれば良いと思います。
(寺島)当院の場合は、セキュリティの問題があり、今の現状では実現が難しい状況ですね。