ここがページの先頭です。
ページ内移動メニュー
ヘッダーメニューへ移動します
共通メニューへ移動します
現在の場所へ移動します
本文へ移動します
サイドメニューへ移動します
現在の場所
ホーム  がんケア  放射線科
ここから本文です。

放射線科

がんと放射線治療

皆さんが『がんの治療法は』と聞かれたら、最初にお考えになるのはなんでしょうか?

おそらく多くの方が「手術」とお答えになるのではないでしょうか。日本では『がん治療=手術』と考えてしまうのが自然でしょう。放射線治療を思いつかれる方はまだ少ないのではないでしょうか。しかし放射線治療は手術と並ぶ有力ながんの治療法であります。がんの種類によっては、手術よりよい成績を残しております。

しかし残念ながら、現在のところ日本では放射線治療はがん治療として実施される割合はそう多くはありません。2005年に新たに放射線治療を受けた方はおよそ25%にとどまっております。では外国ではどうなっているのでしょうか。アメリカは66%、ドイツでは60%の方が放射線治療を受けられています。これらの国々ではがんと診断されたら、2人に1人以上の方が放射線治療を受けられていることになります。この数字からも放射線治療ががんの治療に有効であることを示しております。

放射線治療の利点

放射線治療の大きな特徴は、がんを切らずに治すことにあります。そしてがんの種類によって治癒率には次のパターンがあります。
1 放射線治療が手術より優れている場合
2 放射線治療が手術と同等な場合
3 放射線治療と手術を併用することによって効果がある場合
4 手術の方が優れている場合

1の場合には治療の第一選択肢に放射線治療が考えられます。

さて2の場合を考えて見ましょう。一見手術によってがんを切り取ってしまったほうが安心と思われるかもしれません。しかし放射線治療は前述しましたように切らずに治療できることがポイントです。まず体にかかる負担は手術より軽いこと、そして傷が残ることもありませんし、切り取ることをしませんから臓器の機能を失うこともありません。例えば喉頭がんであれば、手術で治療を行えば声帯を切除してしまうため声が出なくなります。しかし放射線治療ならば声帯の機能を失うこともありません。また首の辺りに傷を残すこともありません。治療後の生活をいかに健康なときと、同じようにしていけるかを考慮すれば、放射線治療が第一に選択される治療法ではないでしょうか。

3の場合は乳がんが代表的なものですが、かつて手術のみで治療してきたときは、乳房とその下の筋肉を根こそぎ切り取っていました。そのため手術後、手が挙がらなくなったり、大きな傷跡が残るなど後遺症が残ることは珍しくありませんでした。現在では乳房温存療法(腫瘍とその周辺だけをえぐり取り、乳房全体に放射線をかける)が主流となりました。これにより乳房がなくなってしまうという、女性にとってたいへん精神的な苦痛をかなり和らげることができます。さらに手術による傷跡も非常に小さくすることができることから、治療後、温泉などに入浴する場合でも、精神的な負担を軽くすることができます。したがって積極的に社会参加していける効果もあります。

このように放射線治療は治療後の生活の質を保つ上で、たいへん有効な治療法であるといえます。

放射線治療の緩和治療

放射線治療は今まで述べてきましたように、がんの根治治療にたいへん有効な手段でありますが、一方でがんが進行して根治が望めない場合にも大きな役割を果たすことができます。がんが進行すると我慢できない痛みをともなうことがあります。このがん性疼痛の緩和に有効なことが多く、特に骨転移の痛みに対し、著効することが多くあります。

がんを患われている方からこの耐え難い痛みを少しでも和らげてあげることは、たいへん重要なことと思われます。

放射線治療の阻害要因

放射線治療はたいへん有効な治療法であるにもかかわらず、なぜ外国に比べ普及しなかったのでしょう。

その大きな原因として3つあげられると思います。

ひとつは外国に比べ放射線治療を行なう専門医が極端に少ない現状があります。したがって放射線治療の有効性を他の科の医師や患者さまにアピールできなかったことです。

2つ目に日本は世界で唯一の被ばく国であるために、放射線に対して特別な思いがあり、放射線はとにかく害のあるものだという意識が先に立ち、放射線ががん治療に有効な手段であることになかなか理解を得られなかったことです。

3つ目に放射線治療は緩和治療が中心と伝えられてきたことです。

この3つの理由により放射線治療はその利点が伝えられないまま、放射線の有害性のみがことさら強調され、治療法がほかになくなった方が受けるといった、いわば誤解ともいえる解釈がされてきました。

しかしやっと最近になって、放射線治療はマスコミの報道やインターネット上にその多くの利点が伝えられるようになってきました。少しずつですが、科学的根拠に基づいた有効な治療法であることが認識されつつあります。

放射線の管理

近年、放射線治療による医療事故が大きく報道されています。それは予定していた投与線量より、少なく照射した「過少照射」と、多く照射した「過大照射」が多くを占めています。いずれも医師と診療放射線技師の意思疎通がうまくいっていなかったり、データの入力ミスや放射線治療に対する知識不足から発生した事故です。

当院では常勤の放射線科医が治療法を選択し、診療放射線技師がCT、MRI等の画像を基に治療計画を立て、照射を行っています。

また安全かつ適切に放射線治療を受けていただくために、放射線治療装置の精度管理や照射は、放射線治療品質管理士や放射線治療専門技師等の認定資格を取得した技師を中心として行っております。

このように放射線治療は根治治療から緩和治療まで幅広く利用することができます。放射線治療がどのがんに有効なのかは、場合場合によって異なりますので、具体的にお示ししませんでした。放射線治療は照射の方法に、分割照射、ラジオサージャリーといって一度に集中的にがんに照射する方法、また照射する放射線の種類(X線、電子線)等いろいろあります。どの方法を選択するかは、がんの種類や存在する部位、進行度によって異なります。

もしあなたががんと診断されたら、どうか治療法を決める前に、放射線科を受診して放射線科医にご相談して、放射線治療が適応であるかお確かめになってください。

リニアック装置
当院のリニアック装置

こちらもご覧ください

「けんこう家族」第90号(平成20年10月1日)  ヘリカルCTによる肺がんCT検診

ここまで本文です。
ここからサイドメニューです。 ここまでサイドメニューです。
^このページの一番上へ
【画像】印刷用のフッター画像です