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けんこう家族 第91号【3】

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皮膚がん

皮膚科 部長 江藤 隆史

皮膚科 部長 江藤 隆史

メラノーマとほくろ

メラノーマとは悪性黒色腫と呼ばれる皮膚がんの一種です。

皮膚がんといっても色々な種類がありますが、その中でも最もたちが悪く、他の臓器のがんと比べても転移する能力がとても高いとされる悪性腫瘍の代表の一つです。黒い色素(メラニン)を作る細胞が色素細胞(メラノサイト)と呼ばれ、この細胞ががん化したものがメラノーマです。はじめは、黒い小さな「ほくろ」のように見えるので、「ほくろのがん」と言った方がわかりやすいかもしれませんが、通常の「ほくろ」が悪性化することは滅多にありませんので、ほくろが多いからといって心配する必要はありません。

メラノーマと人種、そして紫外線

人口10万人あたり、日本では1.5人くらい、欧米では十数人、オーストラリアでは二十数人の発生と言われています。黄色人種の日本人より、白人の方が10倍以上も多いのです。白人の場合、子どもの頃からの紫外線曝露が発生に大きく関係することが示され、子どもの頃からの日焼け止めクリームの外用が奨励されています。日本人では、その危険性は少ないのですが、しみ・しわの原因にもなるので、紫外線への過剰曝露は子どもの頃から避けるべきでしょう。

メラノーマのタイプ

図1
図1 爪の黒い線が次第に拡大したもの。爪の黒い線条は良性のことが多いのですが、爪の基部や指先に黒色の染み出しが出てきたら悪性のサインです。

メラノーマのタイプは表1に示すように、4つに分けられています。日本人に最も多いのが(3)の末端黒子型と呼ばれる手足のメラノーマです。手の平、足の裏に小さなほくろがあるくらいならそんなに心配はいりません。でも、一度皮膚科に診せにいらしてください。爪のメラノーマの例を図1に示します。

最近では、日本人でも欧米人に多い(1)の表在拡大型も増加傾向にあり、その例を図2、3に示します。進行するととても怖いがんですので、早期発見、早期切除が最善の方法です。ただ、全ての「ほくろ」を怖がる必要はありません。次のABCDを参考に皮膚科に相談にいらしてください。

図2
図2 背中に生じた表在拡大型。進行して一部がドーム状に隆起してきて、「やけに黒い」のが気になります。

図3
図3 下腹部に生じた表在拡大型。「いびつ」な型になり、メラノーマのMの字になっています。

メラノーマのABCD

メラノーマを疑う4つのポイントがABCDで示されています。まず、AはaSYMMETRIC(シンメトリーではない。非対称):つまり、形が「いびつである」ことです。悪性ですから、一つひとつの細胞が色々勝手に成長してくるからなのでしょう。次のBはBORDER IRREGULaRITY(ボーダーがイレギュラー)つまり「境界が不鮮明…ぼやけている」ということです。悪性の細胞をやっつけようとしてリンパ球が戦っているので、一部が薄くなったりしてそのようになると考えられています。次のCはCOLORです。「やけに真っ黒!」という場合です。でも、この「やけに真っ黒」というポイントは、通常、ふつうのほくろでもよくみられ、このポイントのみではあまり心配はいらないでしょう。最後のDはDIaMETERすなわち直径です。手足のメラノーマの場合によく用いられるポイントで、直径が7MMを越すと悪性を疑うようにと言われています。この4つのABCDのうち、2つが揃ったら皮膚科に相談に来てくださると良いでしょう。

表1 メラノーマのタイプ
(1)表在拡大型黒色腫
多くの場合、ほくろの細胞から発生することが多いと考えられ、全身のどこにでもできます。白人に多い病型ですが、近年、日本人にも増加しています。わずかに盛り上がったシミが見られ、境界も不整で、色調は濃淡のまざったまだら状です。40歳~50歳代に多く、腫瘍(がん)の成長は比較的ゆるやかです。
(2)悪性黒子型黒色腫
高齢者に多く、顔面や首、手背などにでき、境界が不整で色調もまだらな黒褐色の平らな色素斑ができます。ゆっくり成長し、治癒する確率は高いといわれます。
(3)末端黒子型黒色腫
日本人に最も多い病型で、主に足の裏や手のひら、手足の爪に発生します。はじめのうちは褐色・黒褐色のシミができ、色調が一部濃くなったりまだらになったりします。進行すると隆起や潰瘍ができることもあります。爪に黒い縦のスジができ、爪全体に広がり割れることがあります。60歳代以降に多くみられ、かなり進行してから気づかれることが少なくありません。最近はダーモスコピーという診断法で早期病変の状態で発見することが可能になりました。
(4)結節型黒色腫
はじめから急速に成長することが多く、全身のどこにでも発生します。結節(硬いしこり)状の小腫瘤から発生し、色調は全体的に濃黒色や濃淡がまざるようになります。40歳~50歳代に多くみられます。腫瘍(がん)の成長が速い黒色腫です。

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