ここがページの先頭です。
ページ内移動メニュー
ヘッダーメニューへ移動します
共通メニューへ移動します
現在の場所へ移動します
本文へ移動します
サイドメニューへ移動します
現在の場所
ホーム  健康情報  病院だより「けんこう家族」  けんこう家族 第96号  けんこう家族 第96号【4】
ここから本文です。

けんこう家族 第96号【4】

| 目次 |

脳卒中患者会の紹介

リハビリテーション科医師 巷野 昌子

リハビリテーション科医師 巷野 昌子

リハビリテーション科では平成19年8月から脳卒中患者会をおこなっています

リハビリテーション科では平成十九年の八月から脳卒中患者さまが集まる時間をもつようにしています。当初は仮称のつもりで東京逓信病院脳卒中患者会といっていたのですが結局それがそのまま名称となっております。三か月に一回なので、二月五月八月十一月の第三金曜日の午後二時から四時くらいまで、リハビリテーション科の入っている六階東病棟の食堂に多い時で二十名ほどの方々が集まっています。

参加者はリハビリテーション科に入院されていた脳卒中の患者さまやそのご家族と入院中の患者さまやそのご家族です。病棟の看護師も話を聞きに来ることもあります。

「足について」「手について」「社会参加について」「高次脳機能障害について」などとそれぞれ大まかにテーマを決め理学療法士と作業療法士、社会福祉士が少しお話をします。その後みなさんで話す時間をもちます。患者さまやご家族からの質問に皆でこたえたり、退院した患者さまの近況報告などを話し合ううちに二時間が過ぎ、次回の日程の確認をして終了、ちらほらと立ち話をしたりしながら散会です。

はっとさせられるようなエピソードや気持ちを聞けば、脳卒中後の生活への皆さんの対処力の頼もしさに本当に頭が下がる思いがしますし、患者さま同士の言葉の影響力からは仲間の力の強さを感じることができます。

そもそも患者会を始めようと思ったきっかけがこの仲間の力です。東京逓信病院にはリハビリテーションの区分でいう急性期から回復期の患者さま方が入院訓練をしておられます。

病棟が一緒の患者さま同士がお互い励ましあったり心配しあったりしているのをみて、脳卒中後の生活の質を高めて維持する力を引き出すには当事者同士が経験を話し合い、励まし合うことがよいのではないかと考えたわけです。また外来でも多くの患者さまから「入院していたころはどうなってしまうのかと大変不安だった」という言葉をうかがい、発症直後の患者さまやご家族の不安の軽減や目標設定にも役立つのではないかとも考えました。この漠然とした考えを社会福祉士や訓練士はセルフヘルプグループやピアカウンセリングというきちんとした用語で表現し筋道をつけてくれました。ピアカウンセリングとは「同じような悩みを抱える者同士が同じ立場を共有しながら精神的なサポートや情報提供を行なう活動」を指します。当事者の言葉は、良かったこともそうでもなかったことも実体験としての重みを持ち、ほかの人に響くようです。私どもの患者会でも患者さまに変化が生じる場合もあり、ピアカウンセリングの効果を実感しています。また私たちにとっても退院後の患者さまの体験を教えていただくよい機会であり、このことは日頃の訓練内容を考えるときにも役立ちます。

今回この文章を書くにあたって教科書等をいくつか読んだところ、国連の障害者に関する世界行動計画について述べてあるところがありました。そこにはリハビリテーションの考え方が「医療主導で医療者側から一方的に与えられるもの」から「個人が自分の人生を変革していく(少し大げさにも聞こえますが)ことを助けるもの」に変化した というようなことが書かれていました。発症直後の急性期ではリハビリテーションは医療主導から始まるでしょう。回復期も医療主導のことが多いかもしれません。しかしその後医療者側が医学的経験を持ったよい援助者になってゆければそのリハビリテーション行程は理想的なのかもしれません。

当院のリハビリテーション科も「訓練の手段として利用する場所」をずっと提供できるところではありませんが外来や患者会など「情報を交換できる場所、ほっと一息つける場所」はできるだけ提供してゆきたいと考えています。

東京逓信病院リハビリテーション科の患者会、枠組みがまだ弱いようにも思いますし、手作り感満載で改善の余地が多々あるものですがピアカウンセリングの概念を念頭に置き、患者さまやご家族のなかに、そして私たち医療者のなかによいものや前に進む力が少しずつ積み重なっていけばよいと思いながら開いております。お互いの経験を聞く・話す場として、あるいはただ懐かしんで来ていただくのもたいへん嬉しいことです。どうぞご利用なさってください。

| 目次 |

ここまで本文です。
ここからサイドメニューです。 ここまでサイドメニューです。
^このページの一番上へ
【画像】印刷用のフッター画像です