お顔の表情をつくる顔面筋が意思とは無関係に痙攣する病気で、ほとんどが片側性で眼のまわり(眼輪筋)がピクピクした痙攣から始まり次第に頬、額、口の周りの筋肉まで痙攣がおよぶこともあります。40~70代の中高年で発症することが多く顔面神経の圧迫が原因です。痙攣が慢性的に持続するときは顔面痙攣が考えられますが、一時的な痙攣であればミオキミアといい疲れた時に症状が強くなるもので自然に軽快するので心配な症状ではありません。
瞬きに関係する眼の周りの筋肉が意思とは無関係に収縮するために瞬きが多くなり、症状が強くなると瞬きのために眼が開けていられなくなる病気です。瞬きは正常にできなくなるためにドライアイを併発したり、光がまぶしい、眼をあけていられないなどという症状があります。40~70代の中高年で発症することが多く症状は変動がありますが慢性的に進行し、日常生活に支障をきたすようになります。
当院では顔面痙攣、眼瞼痙攣にたいしてボツリヌス治療を行なっています。ボツリヌス毒素製剤(ボトックス)を顔面の筋肉に注射し痙攣をとめます。通常の麻酔薬ですと効果は数時間ですがボツリヌス治療の効果は3~4か月程度持続します。局所投与なので副作用も少なく、外来で投与が可能です。費用は3割負担で約3万円程度です。この治療は認定医が施行することが義務づけられており、当院でも認定医が診断および治療を行なっています。(美容的なボツリヌス治療は行なっていません。)
症状がある方はお気軽にご相談ください。
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