花粉症は、「季節性アレルギー性鼻炎」または「季節性アレルギー性結膜炎」とも呼ばれ、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因で、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ・充血などの症状をひき起こすアレルギー性の病気です。
花粉症の患者の数は年々増加傾向にあり、大人のアレルギー性鼻炎の6割~7割、全国民では約16%を占めているともいわれています。
人のからだは、花粉のようなアレルギー反応をひき起こす物質が体内に侵入してくると、抗体という抵抗力をつくって、からだを守ろうと働きます。
花粉の場合、人によっては抗体と花粉が過敏に反応しあい、「ヒスタミン」や「ロイコトリエン」と呼ばれる化学伝達物質が体内に過剰に放出されます。これらが鼻の粘膜や目を刺激して、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどのアレルギー症状をひき起こすのです。
症状が起こる場所やその強さは、「ヒスタミン」や「ロイコトリエン」の出方や量によって違ってきます。「ヒスタミン」は、鼻や目の粘膜の表面にある知覚神経を刺激し、くしゃみ、鼻水、目のかゆみをひき起こし、「ロイコトリエン」は、血管に働きかけ、血管を拡張させて粘膜を腫らし、鼻づまり、目の腫れ・充血をひき起こします。
さて、気になるのが今年(2012年春)の花粉の飛散状況ですが、花粉の飛散量が非常に多かった昨年(2011年春)に比べると、「全国的に少なめ」との予測が立てられています。
例年値(過去10年の平均)との比較では、「例年並み」か「やや少なめ」との予測ですが、「例年値」は年々増加傾向にありますので、油断せずに早めの対策が必要です。
また、
(1)最高気温が高い日
(2)雨が降った翌日の晴れた日
(3)風が強く晴れて空気が乾燥する日
は、花粉が多く飛散するといわれおり、花粉症に悩まされている方は、これらの日には外出は控えたほうがよいでしょう。
花粉症対策の基本は、花粉に触れないようにすることです。
日常生活におけるちょっとした工夫で花粉症を予防または軽減することができます。
外出時や家庭内での「花粉症対策4か条」を紹介しますのでぜひ参考にしてください。
逓信病院ウェブサイトでは、他にも花粉症対策に関する情報を紹介しておりますので是非ご覧ください。
(参考リンク)
東京逓信病院 花粉症対策
広島逓信病院 花粉症について