9月になりました。まだ残暑が厳しいですが、これからは夏から秋へ季節が変わり、だんだん過ごしやすくなってきます。
「食欲の秋」ということで、つい秋の味覚をたくさん食べたくなるところですが、血糖値が高い方、身内に糖尿病の方がいらっしゃる方など、糖尿病になる可能性が高い体質の方は要注意です。
厚生労働省の調査によると、日本には糖尿病が強く疑われる人が約890万人存在し、さらに、糖尿病の可能性が否定できない人は約1,320万人、合計で約2,210万人以上が糖尿病の可能性があるとされています。
糖尿病は、すい臓でつくられるインスリンというホルモンの分泌や働きが悪くなり、血液中のブドウ糖の量(血糖値)が過剰に増加し、尿中に糖がもれ出てくる病気です。
糖尿病の初期段階では自覚症状がほとんどなく、健康診断などで「糖尿病」と診断されても、ピンとこなくてそのまま放置される方がいるかもしれません。しかし、自覚症状が現れたときには、すでに病状がかなり進行しているということも少なくないのです。
糖尿病の主な症状としては次のようなものあります。当てはまるものがある場合は、早めに内科を受診してください。
糖尿病は単に尿に糖が出るだけの病気ではありません。血糖値が高い状態が続き、ほうっておくと全身の血管がもろくなったり、神経の機能がおかされたりする合併症が起きやすくなります。糖尿病が怖いのは、このような合併症により失明や足の切断を余儀なくされるケースがあるということです。次の3つが糖尿病の三大合併症といわれています。
治療の基本は、食事療法と運動療法です。適正体重をもとに1日に食べてよいエネルギー量を算出し、栄養バランスの整った食事をとるようにします。運動は、肥満解消に役立つだけでなく、インスリンの働きをよくして食事療法の効果を高めます。
軽症の場合はこれだけでも十分対応できるのですが、症状が進んでしまった場合は薬物療法(飲み薬、インスリン注射)を受ける必要があります。
逓信病院ウェブサイトでも「糖尿病」についてご紹介しています。
【参考リンク】(出典)