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インフルエンザについて(1月)
新年を迎えました。
昨年に続きまして、本年もみなさまに季節の健康情報をお届けしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、1月に入り寒さも一段と本格化してきました。気温が低く空気が乾燥した日が続いています。空気中の乾燥が進むとウイルスの生存率が高くなるということもあり、特に12月から3月は季節性のインフルエンザが流行する時期です。
【インフルエンザと風邪の違いって?】
インフルエンザは、「インフルエンザウイルス」の感染によって引き起こされる病気で、細菌やウイルスなどいろいろな病原体の感染によって起こるいわゆる「風邪」とは異なります。
ほかにも次のような特徴があります。
- 全身症状が重い
38度以上の高熱、悪寒、頭痛、筋肉痛、関節痛、倦怠感、疲労感など。
- 急に発症する
高熱、頭痛、関節痛などが突然現れ、症状の悪化も早い。
- 重症化しやすい
気管支炎、肺炎などのほか、乳幼児では脳症など合併症を起こしやすい。
- 感染力が強い
風邪と比べて感染力が強く、集団感染も発生しやすい。
特に、抵抗力が弱い高齢者や子供が多い場所(施設、学校など)では集団感染が起こりやすい。
【ワクチン接種の効果は?いつ受ければいいの?】
インフルエンザの予防としては、まずワクチンによる予防接種が挙げられます。
ワクチン接種を受けているとインフルエンザの発病を約80%阻止することができ、もし、インフルエンザにかかった場合でも症状が軽くすむと言われています。また、高齢者の場合は、肺炎などによる入院や死亡のリスクを大幅に低減できたという効果も明らかになっています。
ワクチンによる抵抗力がつくまでには約2~3週間が必要で、効果は約5か月間持続します。ワクチン接種は11月から12月上旬までには受けたほうがよいでしょう。
【インフルエンザの予防法】
ワクチン接種のほかにも、私たちの日常生活においてインフルエンザを予防する方法をご紹介します。
なお、少しでもインフルエンザの疑いがあるときは、早めに医療機関を受診するようにしてください。自分のからだだけではなく、家族や友人などほかの人に移さないという観点からも、とても重要なことです。
- マスクの着用
インフルエンザの主な感染経路は、咳やくしゃみなどで口から発生する小さな水滴(飛沫)による飛沫感染です。よって、飛沫を浴びないようにすれば感染する機会が減少します。また、他の人への感染を防ぐためにも咳がでるときはマスクを着用するようにしましょう。
沫感染対策としてマスクを着用することは重要ですが、感染者がマスクをするほうが効果が高いと言われています。
- 外出後の手洗い励行
流水、石けんによる手洗いは、手指などについたインフルエンザを除去するのに有効な方法です。
外出後には手を洗うようにしましょう。
インフルエンザウイルスはアルコールによる消毒でも効果が高いので、アルコール製剤による手指の衛生も効果があります。
- 室内の湿度を適度に保つ
空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内においては、加湿器などを使って適切な湿度(50~60%)を保つことが効果的です。
- 十分な休養とバランスの取れた栄養摂取
体の抵抗力を高めるために、日ごろから十分な睡眠・休養とバランスのとれた栄養摂取を心がけましょう。
- 人ごみなどへの外出を控える
インフルエンザが流行してきたら、高齢者、妊婦、基礎疾患のある方、疲労気味などの方は人ごみなど人が多く集まる場所への外出は控えましょう。やむを得ず外出する場合はマスクを着用し、人ごみに入る時間はできるだけ短くするようにしましょう。
(出典)厚生労働省ホームページ「インフルエンザQ&A」から
逓信病院ウェブサイトでも「インフルエンザ予防対策」などについてご紹介しています。
【参考リンク】
東京逓信病院 「インフルエンザ予防対策」
季節の健康情報バックナンバー
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