ここから本文です。
紫外線対策(6月)
6月になりました。
梅雨の影響でくもりや雨の日が多くなりますが、この時期、特に6月から8月にかけては年間をとおして「紫外線」がもっとも多くなるときでもあります。
くもりや雨の日の紫外線は、晴れの日の約30%~60%といわれていますが、この時期はたとえ雨の日でも12月の晴れの日と比較すると同量~2倍弱の紫外線が降り注いでいるといわれています。
健康への影響は?
紫外線を浴びすぎると健康に悪影響があることが分かっています。
-
皮膚への影響
紫外線を浴びてすぐに症状が現れる急性傷害と、長期にわたって紫外線を浴び続けることで症状が現れる慢性傷害があります。いわゆる日焼けは急性障害、シミやしわ、皮膚がんなどは慢性障害にあたります。
シミやしわなどは加齢によるものと紫外線によるものとがありますが、多くは紫外線によるものといわれています。私たちは、子供のうちに大量の紫外線を浴びていると考えられ、その影響は何十年もたってから現れてきます。子供のうちから紫外線を浴びすぎないよう、帽子、衣類、日焼け止めなどによる紫外線防止を心がけることが大切です。
-
目への影響
主な症状として紫外線角膜炎や白内障があげられます。
紫外線角膜炎は、強い紫外線を浴びたときにみられる炎症で、結膜(白目部分)の充血、異物感などを伴い、ひどくなると強い痛みを感じます。昼間に紫外線を浴びた場合、夜から翌朝にかけて発症しますが、多くは24~48時間で自然に治ります。
白内障は、加齢を要因とするものが大部分ですが、紫外線も危険因子の1つと考えられています。
紫外線の蓄積でレンズの役割をする水晶体が濁って視力が低下し、進行すると失明の危険性もあります。
紫外線対策について
健康への悪影響を防ぐには、紫外線の浴びすぎを防止することが大切です。主な紫外線対策についてご紹介しますので参考にしてください。
- 紫外線の強い時間帯を避ける
紫外線は、太陽が一日のうちで一番高くなる正午前後にもっとも強くなります。この時間帯の外出はできるだけ避けるようにしてください。
- 日傘を使う、帽子をかぶる
日傘や広いつばのある帽子は直接日光をさえぎるため紫外線対策に有効です。ちなみに帽子の着用することで目にあたる紫外線の量を約20%減少させることができます。
- 衣服で覆う
襟付きや長袖など、からだを覆う部分が多い衣服のほうが、首や腕、肩などを紫外線から守ってくれます。皮膚に到達する紫外線を減らすためには、しっかりした織目・網目を持つ生地が好ましいのですが、通気性が悪いと熱中症の心配もありますので、着心地の良さを優先する方がよいでしょう。
- サングラスをかける
紫外線カット機能をもったサングラスの着用で、目にあたる紫外線の量を約90%減少させることができます。ただし、色の濃いレンズの場合は瞳孔が開いてしまうため逆効果になる場合もありますので薄い色の方が効果的です。また、目に照射される光は正面方向だけでなく、上方、側方、下方さらには後方からも直接または間接的に照射しますので、顔にフィットしたある程度の大きさを持つサングラスがよいでしょう。
- 日焼け止めを使う
顔など衣類などで覆うことができない部分は日焼け止めを使うのが効果的です。日焼け止めの効果や特徴は商品によって異なるので説明をよく読んで使いましょう。
逓信病院ウェブサイトでも、「紫外線対策」をはじめ、汗や虫さされなど夏の肌トラブルに関する情報も紹介していますのでご覧ください。
【参考リンク】
東京逓信病院 「肌のトラブル」
東京逓信病院 「白内障予防の為の日常生活上の留意点」
【出典】
環境省「紫外線保健マニュアル」から
季節の健康情報バックナンバー
ここまで本文です。