日常生活でできる、インフルエンザの予防方法としては、
などが挙げられます。
その中で、今回は手洗いについて少し詳しくお伝えしようと思います。
風邪やインフルエンザなど、病気を引き起こす感染症の多くは、手についたウイルスが体内に侵入することが多いと言われています。
日常の生活の中で、テーブルやいす、ドアノブ、手すりなど、大勢の人が手でさわる場所には、ウイルスや菌が多く付着しています。
それをさわれば、自分の手にもウイルスや菌が付着します。
そして、その手で自分の眼や鼻、口などの、いわゆる粘膜部分をさわることで、ウイルスが体内に侵入してきます。
粘膜は皮膚の表面とは違い、ウイルスが侵入しやすく、また増えやすい場所です。
だから、インフルエンザをはじめとして、様々な感染症から身を守るためには、手からウイルスや菌の侵入を防ぐ手洗いがとても大事なのです。
水で流す程度ではなく、石鹸を使いゆっくり時間をかけて、指の間などに洗い残しがないように、しっかり手洗いすることが大切です。
一方、医療機関で行えるインフルエンザ予防としてはワクチン接種があります。
ただ、正確にはワクチンに予防の効果はありません。
インフルエンザはウイルスが体の中に入って増殖し、数日の潜伏期間を経て、発熱やのどの痛みなど特有の症状が発症します。
ワクチンでは「ウイルスが体の中に入って増殖すること=感染」を、防ぐことはできませんが、「インフルエンザによっておこる症状=発症」を、抑える効果が一定程度認められています。
さらに、インフルエンザ発症後、肺炎や脳症などの重い合併症が現れ、入院治療を必要とする場合や死亡する場合があります。
これをインフルエンザの「重症化」といいます。
特に基礎疾患のある方や高齢の方に重症化する可能性が高いと考えられています。
ワクチンの最も大きな効果は、この重症化を予防する効果です。
ワクチンの予防効果が期待できるのは、接種した2週間後から5カ月程度までと考えられています。
ワクチン接種による効果は出現するまでに2週間程度かかりますので、予防接種を受けようと考えている方は、早めに受けると良いでしょう。
各逓信病院でもインフルエンザの予防接種を行っています。
接種日や受付時間等については、お気軽に各病院へお問い合わせください。
これから一層寒さが厳しくなりますが、風邪にもインフルエンザにも気をつけて年末年始をお過ごしくださいね。
各逓信病院ウェブサイトでも、インフルエンザについて紹介しています。ぜひご覧ください。
【参考サイト】
東京逓信病院 「インフルエンザを予防するには…1」
「インフルエンザを予防するには…2」