寒い時期になり、風邪、インフルエンザが流行しだす季節になってきました。
毎年1~2月くらいに流行のピークが来ることが多いのですが、11月くらいから徐々に増え始める病気です。
風邪、インフルエンザの予防法としては、
などがあげられますが、今回は、特に手洗いについて取り上げます。
風邪やインフルエンザなどの感染症の原因は、その多くが、手についたウイルスが体内に侵入することと言われています。
日常生活の中で、テーブルやいす、ドアノブ、手すりなど、大勢の人が手でさわる場所には、ウイルスや菌が多く付着しています。
それらを触れば、自分の手にもウイルスや菌が付着します。
そして、その手で自分の眼や鼻、口などの、いわゆる粘膜部分を触ることで、ウイルスが体内に侵入します。
粘膜は皮膚の表面とは違い、ウイルスが侵入しやすく、また増えやすい場所なので、インフルエンザをはじめとした様々な感染症から身を守るためには、手に付着したウイルスや菌を、手洗いによって落とすことがとても大事なのです。
水で流す程度ではなく、石鹸を使いゆっくり時間をかけて手洗いすることが大切です。
指の間や指先、爪の周りは忘れがちなところです。
しっかりと丁寧にこすり洗いしましょう。
また、指はもう片方の手でつかんで1本ずつねじるように洗うと効果的です。
そして最後に手首も忘れずに。
15~30秒かけてしっかりと洗いましょう。また、食事の前やトイレに行った後ばかりでなく、職場や学校で多くの人と共有しているものに触った後は、面倒でも、なるべく頻回に手洗いすることで、予防効果がより高まります。
最近は、建物の入り口やトイレにアルコール手指消毒薬を置いているところが増えてきました。
アルコール消毒薬での手指の消毒方法は、基本的には手洗いの方法と一緒です。
一度に使用するアルコール消毒薬の量は15秒以内に乾燥してしまわない程度の量が目安です。
手洗い同様の手順で、指の先から手首までアルコール消毒薬をすりこみます。
そして、しっかり乾燥させましょう。
アルコール消毒薬は、揮発する時に消毒効果を発揮します。
乾燥させず、ふき取ったりしてしまうと効果が薄れてしまうので注意が必要です。
今回は、手洗いに着目してみました。
手洗いの回数を増やすと手荒れが心配な方もいると思います。
手を洗うことで、必要な皮脂までとることになってしまうからです。
手荒れをなるべく防ぐために、お湯での手洗いは避けましょう。
また、ハンドクリームなどをつかってケアしましょう。
各逓信病院ウェブサイトでも、
風邪・インフルエンザの予防について紹介しています。
また、予防接種等は各逓信病院にお気軽にお問合せください。
【参考リンク】
東京逓信病院 「インフルエンザを予防するには…1」
「インフルエンザを予防するには…2」