産婦人科部長 新谷 惠司
女性ホルモンの低下に伴う閉経前後の時期(更年期)に様々な症状が起きるのが更年期障害です。
1980年以降、ホルモン補充療法が普及し、1992年にアメリカで「全ての閉経女性にホルモン補充療法を考慮」するようにという勧告がなされ、爆発的な広がりを見せました。
しかし、2002年WHI(Woman’s Health Initiative)試験が、心疾患の危険が高くなったため、急きょ試験を中止しました。そのためホルモン補充療法は危険であるとされ、敬遠されるようになりました。
しかしその後、WHI試験の問題点が明らかになり、日本産婦人科学会などが、ホルモン補充療法の長所や短所を再度検討し、ホルモン補充療法に関する新しいガイドラインを作成しました。
現在のガイドラインでは、
●ホルモン補充療法は更年期障害の症状の緩和や治療を目的とするものと、更年期以降の諸疾患の予防などを目的として行う2つの側面を持つ。
●ホルモン補充量法を行う場合には、生活習慣(食事、喫煙、飲酒、運動など)の適正化を同時に指導する。
●ホルモン補充療法だけでなく、状態によってはそれ以外の治療法も考慮する。
●ホルモン剤に対する反応性には個人差があり、副作用の発現予防の観点から少ない用量を用いることが望ましい。とされています。
広島逓信病院では、新しいガイドラインに従って、ホルモン補充療法や漢方療法などを行い、適時検査や生活一般に対する指導なども行っており、今後も更年期障害やそれに関連する生活習慣病に対する治療を広めていきたいと考えています。
近年テレビをみておりますと食道癌にかかられた有名人をよく耳にします。歌舞伎俳優の中村勘三郎さん、タレントのやしきたかじんさん、歌手の桑田佳祐さん、指揮者の小沢征爾さん、落語家の立川談志さん、作家の井上靖さんなどが代表的なところです。なぜ有名な方がよく食道がんになられるかははっきりしませんが、私はアルコール、喫煙の影響が大きいと考えております。
食道癌は、飲酒、喫煙をされる方に多く発生しますが、お酒についていえば先天的にアルコール分解能力が低い方で飲酒をされている方に多く発生することが分かっています。このような方は飲酒により顔が赤くなりやすい特徴があると言われますが、現在の時点でビール1杯程度の少量の飲酒で顔が赤くなる方、また今はそのような症状がなくてもお酒を飲み始めてしばらくの間このような症状があった方は危険性が高いと言われます。このような方でも飲酒をされなければ食道癌の危険性は上がりませんのであてはまる方には禁酒をお勧めします。
また喫煙については食道癌の危険性を非常に増やすと言われていますのでこれに当てはまる方には特に禁煙もお勧めします。
食道癌は早期に発見できますと治すことができます。早期に発見する手段としましては内視鏡検診が最も有効ですので、当てはまる方には年1回の内視鏡検診をお勧めします。
よろしければ御検討ください。
月 | 日 | 担当 | 内容 | テーマ |
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7 | 16 | 眼 科 医 師 |
糖尿病網膜症
※3大合併症の眼の合併症
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糖尿病に 特有な合併症 |
23 | 歯 科 医 師
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口腔ケアの実際
※口腔ケアの必要性
※口腔ケアの方法 県立広島病院 歯科・口腔外科 |
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30 | 管 理 栄 養 士 |
食事療法
※楽しく外食する方法
※外食の時の食事の選び方 |
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8 |
13 | 管 理 栄 養 士
|
※実際、病院で出されている糖尿病食を食べながら
食事療法について勉強しましょう |
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9 | 10 | 内 科 医 師
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糖尿病とは、合併症?
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糖尿病全般 |
17 | 薬 剤 師 |
薬物療法
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24 | 管 理 栄 養 士 |
栄養療法
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本年度も年4回の予定で「肝臓病教室」を開催します。第2回目は、9月18日(金)午後2時から約1時間、東館3階 会議室(内科外来の上の階)で開催します。今回のテーマは「脂肪肝」です。参加は自由です。肝臓病について一緒に勉強してみませんか!!
ここまで本文です。