虚血性心疾患は、心臓に栄養を送る冠動脈が、動脈硬化のため、狭窄したり閉塞したりするために起こり、癌や脳血管障害と並んで大変重要な疾患です。
胸痛を訴えて、外来を受診される患者さまに対しては、まず虚血性心疾患の可能性を考える必要がありますが、それ以外の原因によることも多く、診断は必ずしも容易ではありません。
最終的な診断には、カテーテルによる血管造影が必要ですが、入院が必要で、ある程度の侵襲を伴うため、緊急性がない場合は、外来で段階的に検査を行なうのが普通です。
初診外来での、問診と心電図から疑いがある場合は、次の段階として、運動負荷心電図や負荷シンチグラム、およびCTのいずれかを行います。これらにて異常が疑われるときはカテーテル検査が必要となりますが、CTは特に陰性的中率が高いため、CTできれいな画像が得られ、狭窄像などの異常がない場合、カテーテル検査が不要になると考えられます。
虚血性心疾患の診断のながれ