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ホーム  健康情報  病院だより「けんこう家族」  けんこう家族 第150号【4】
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けんこう家族 第150号【4】

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東京逓信病院のがんケア 放射線治療

放射線科 医長
北口 真由香


放射線治療は、手術や薬物療法と同じくがんの3大治療法の1つと言われています。一般的に手術や抗がん剤よりも身体への負担が軽いため高齢の方でも適応となることが多く、日本でも放射線治療を受ける患者さんの数は増加しています。現在でもがん患者さんの約4人に1人が放射線治療を受けており、近い将来には2人に1人まで到達すると予想されています。

放射線の種類や治療機器、治療方針、照射方法や照射技術などによって放射線治療は細分化されており、その中から個々の患者さんの病態に合わせて適切なものが選択され施行されています。

当院ではリニアック(ライナック)と呼ばれる機器を用い、主に高エネルギーX線での治療を行っています。X線は、単純写真(いわゆるレントゲン)やCTスキャンなどでも用いられているもので、比較的馴染みのある放射線なのではないでしょうか。

当院では、画像誘導放射線治療(IGRT)での三次元原体放射線治療(3D-CRT)はもちろんのこと、高精度放射線治療にも対応しており、ピンポイント照射の言葉でも知られる定位放射線治療(SRT)や、強度変調放射線治療(IMRT)/強度変調回転照射(VMAT)なども日常業務の一環として行っております。X線以外に電子線も射出可能であり、皮膚など体表面近くの病変にはそちらを用いて治療をします。

このようにリニアックは非常に汎用性の高い機械なのですが、ごく稀に他の機種での放射線治療が必要な患者さんに出会うこともあります。その場合は近隣病院へのスムーズな紹介につなげるよう努めております。


当院のエレクタ社製リニアック

当院ではまた、上記のようなリニアックを用いた外部照射以外に、塩化ラジウム(223Ra)の注射による内部照射も行っており、必要な患者さんに提供できるよう準備してあります。

リニアックでの放射線治療は、1回10分程度、治療台の上に寝ていると終了します。放射線は体に当たっても何か感じることはなく、1回の治療で大きく体調が変化することはほぼありません。

がんの根治を目的とした場合の放射線治療は、1~2か月間平日毎日の放射線治療が必要となることがほとんどですが、外来通院で行う患者さんも多く、家庭や仕事など日常生活を送りながらがん治療を受けることが可能です。

放射線治療は、がんの根治や症状緩和など、様々な目的をもって日々行われています。手術や薬物療法などと組み合わせることも多く、お互い支えあって成り立っています。

当院では昨年、看護師の1人ががん放射線療法看護認定看護師の資格を取得いたしました。放射線治療専門医、看護師、放射線治療専門放射線技師、医学物理士など放射線治療部門で一丸となって、患者さんの治療にあたっております。

主科、緩和ケアチーム、がん相談支援センターほか、多数の部門や職種とも連携を密に取りながら、よりよい治療となるよう励んでいきます。


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