がん相談支援室では、患者さんやご家族、地域の方々の心配ごとや気がかりを少しでも解決できるようにお手伝いをさせていただいております。また、地域の医療者の方々からの、がんに関するあらゆる相談をお受けしています。相談件数実績は、8~15件/日で、がんと診断を受ける前から終末期に至るまで、あらゆる病期の相談をお受けしています。相談は、医療者とのコミュニケーション、がんと診断されて生じる不安や悩み、医療費、生活費の心配、在宅での生活の仕方など、さまざまな内容に応じています。
当院のがん相談支援室の大きな特徴として、がん看護専門看護師とソーシャルワーカー4名が継続的に担当制を採り、責任を持ってサポートさせていただいております。このことで、ケアの分断を防ぎ、隔たりのないシームレスながんケアを提供しています。
もう1つの特徴として、がんサロン『語りあいの会』を月1回(13:30~15:00)開催しています。この会は、がんを患う患者さん、ご家族、同僚、友人などの憩いの場として、地域の方々にも開放しています。内容は、前半20分は参加者の皆さんが、もっとがんの知識を持ち、ご自身や大切な人の病気や生き方を互いに支え合う力を支援するため、がんに関係した講義をしており、残りの70分を参加者同士が自由に語りあう時間としています。新しい仲間も増え、毎回7~8名で語りあうことができています。
この『語りあいの会』を通して、医療者を含めた参加者それぞれが日々の自分を振り返り、人と人とが支え合っていることを再認識できる機会になっています。開催する者として、目の前で人と人とが言葉を交わしあい、“癒しあう”ことで“また明日から頑張ろう”という活力をみなさんで見出すことができていると感じています。このような場に居合わせる度に、私たち医療者も実は大きな力をいただいています。本当に感謝しています。
*『語り合いの会』については、院内各所にポスターを掲示させていただいております。