シリーズ第8回目は、中野区で開業されています「とどろき皮膚科クリニック」の轟 葉子 先生 に東京逓信病院の印象などを当院、地域連携・医療福祉相談室長の寺島 裕夫副院長兼第一外科部長がインタビューに伺った模様を紹介します。
とどろき皮膚科クリニック
轟 葉子 医師
経歴
昭和54年東京女子医科大学医学部を卒業後、順天堂大学附属病院で研修を行い、その後東京逓信病院の皮膚科に勤務され、2003年にクリニックを開業し、現在に至る。
(寺島)地域連携室ニュースの「連携医を訪ねて」は、今回で8回目になりますが、はじめに先生のご略歴とこちらのクリニックの特色を教えてください。
(轟)昭和54年に東京女子医大を卒業後、順天堂大学病院で7年ほど呼吸器内科を専攻しました。その後、逓信病院に勤務し、当時部長だった戸田先生のもとで皮膚科を勉強させていただきました。
平成15年、現在のクリニックを開業するまで勤務させていただきましたので、医師として一番長く在籍した病院が東京逓信病院です。
(寺島)クリニックの特色と対象患者さんはどのような方が来られますか。
(轟)そうですね。赤ちゃんからお年寄りまで来られます。ただし私が女性のためか、あるいは皮膚科という特性か、若い女性の方がやや多いと思います。皮膚が荒れたとか、痒いとかのちょっとしたトラブルの患者さんも気軽に来院されます。
(寺島)1日、何人ぐらいの患者さんを診察しているのですか。
(轟)そうですね、100人以上診察しています。
(寺島)100人はすごいですね。
(轟)もう慣れました。楽しく診察しています。
(寺島)日頃から診察をされて何かご苦労されていることはありますか。
(轟)私は苦労でもあまり苦労と思わない方なので・・・楽しんでいます。病院と違って、お茶の間のちょっと先でお話をしている感じですから、皮膚に限らず家の事や仕事の事などの相談を受ける事もありますが、それも楽しみながら患者さんと接しています。何でも患者さんが相談できるような雰囲気を、大切にしています。
(寺島)日頃から先生にはお世話になっているのですが、先生からみて東京逓信病院の印象について何かありますか。
(轟)東京逓信病院は私にとって実家みたいに思っていますので、逓信病院に行くと実家に帰ったような気分がしています。東京のど真ん中にありながら、ゆったりしたスペース、すごく綺麗で、患者さんがひしめき合っていることもないので、私も病気したら明るい逓信病院でと思っています。(笑)
(寺島)ただ、東京逓信病院も建ってから30年が経過している病院なのですよ。
(轟)30年にもなるのですか。天井も高いし、中庭があったり、病室もゆったりしていて、何より明るいのがいいですね。
(寺島)確かに明るいですし、窓から緑が見えるのがいいですよね。
(轟)患者さんは気持ちのケアも大切なので、明るくゆったりしているのは、治療の一環として非常に大切と思います。
(寺島)逓信病院に患者さんを紹介して良かった点などありますか。
(轟)患者さんは退院すると必ず挨拶に来てくださいます。そのときのお顔を見るとどの方からも入院中の様子がとてもよく伝わってきます。皆さん喜んでいますよ。
(寺島)いつでもご連絡ください。
(轟)開業したときは新しい事ばかりで心細いこともありましたが、入院させたい患者さんをいつでも受け入れてくださる逓信病院があることは、とても心強いことでした。
(寺島)これからの東京逓信病院に何か望むことはありますか。
(轟)いつまでも綺麗でゆったりした病院であってほしいです。それから色々な事情もあるかと思いますが、どんな時も患者さんを優先、患者さん主体にしていてほしいです。患者さんが喜んで充分満足できるよう、考えていただきたいですね。
(寺島)そうですね。一番大事なことであり、当院の院長も常日頃から言っております。
(轟)私もそのようにしたいと心がけております。
(寺島)その他、何かありますか。
(轟)東京逓信病院は大きな病院ですから、マニュアル化されて対応しなければならない時があるのかと思いますが、コンピューターと対応しているようでなく、人間らしく柔軟性を持って対応していただきたいと思います。
(寺島)確かにそうですね。電子カルテに入力をすると画面ばかり見てしまいますので、その辺を気をつけて取り組んでいきたいと思います。
(轟)それと最近は情報を充分に得ることができる時代ですから、患者さんから○○病院の○○先生に紹介して欲しいというような要望が多くなって参りました。それだけ患者さん側も、その領域のスーパードクターに診てほしいという意識が強いことを感じます。大都市の大病院は何でも診られる病院である事と同時に、より専門性や特殊性を要求されているように思います。逓信病院の各科の特に力を入れている分野や専門領域、各先生の専門分野が、いまひとつつかめませんので、地域連携ニュースにでも紹介していただけると助かります。患者さんから相談を受けた際に、よりご紹介しやすいと思います。
(寺島)貴重なご意見ありがとうございます。早速、対応していきたいと思います。本日はお忙しい中、ありがとうございました。