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ホーム  診療科のご案内  小児科  学童・思春期に多い「起立性調節障害」
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学童・思春期に多い「起立性調節障害」

小児科 中澤 聡子
日本小児科学会専門医・指導医
日本アレルギー学会専門医
子どものこころ専門医・指導医
日本小児心身医学会認定医・指導医
日本小児精神神経学会認定医
子どもの心相談医

起立性調節障害という病気についてお聞きになられたことがありますか。
起立性調節障害(orthostatic dysregulation:OD)は、

学童期のお子様にこのような症状がみられた場合、「起立性調節障害」という病気からくる症状である可能性があります。

起立性調節障害という病気

 起立性調節障害は、自律神経の調節の乱れによって起こります。自律神経は交感神経、副交感神経の2種類の神経からなり、内蔵のいろいろなところに分布し、前者は活動させる状態に、逆に後者は休める状態にする働きをします。脳の自律神経中枢の機能が悪くなると、交感神経、副交感神経のバランスが崩れます。人は直立歩行するため四足動物に比べると、心臓を中心とした身体の上下への血液循環は重力からみてかなり無理があります。全身の血液の動きを調節している自律神経に問題が起きると、起立していることによって心臓より上部では血液が不足し、下部では血液がたまってしまい、さまざまな症状が出現します。

主な症状

 起立時に脳血流が低下するために、立ちくらみ・めまい・ふらつき、頭痛、気分不良、倦怠感があり、さらに動悸、腹痛、食欲不振、朝起きられない、夜寝つけないことや、時には失神発作を起こしてしまうこともあります。多彩な症状のため診断がつかず治療が遅れることがあり、また本人の訴えでしか判断できない症状が多く、午後や夜には元気になることから怠けや学校嫌いと捉えられる場合もあります。

 影響を及ぼす因子

 起立性調節障害は自律神経の機能障害の上に、季節や気候の変化、生活リズムの乱れ、日常の活動力の低下による筋肉・骨や循環などの身体機能の低下(デコンディショニング)、心理社会的ストレス等が発症、悪化において複雑に影響を及ぼします。小学校高学年、中学生の年齢から発症する頻度が高く、中学生の時点では約1割に存在するといわれ、遅刻や欠席が増え不登校になることもあります。真面目で周囲の期待に応えて頑張ろうとするお子様に多い傾向がみられ、心理的な要因が関与している場合はそのサポートも必要となります。

診断

 起立性調節障害の自律神経機能障害の診断は、10分以上臥床の後、安静時の血圧・脈拍を測定し、起立後の血圧低下からの回復時間、その後10分後まで血圧・脈拍を測定する新起立試験等によって行います。

治療

 治療としては、疾患について充分に説明し、生活面での指導、学校への対応、薬物療法、環境調整、心理面への対応等を必要に応じ総合的に行っていきます。

症状が当てはまる場合

 起立性調節障害は機能的な障害であり、症状が他の器質的な疾患によるものではないかの診断を先にしていただくことが重要です。まずはお近くでご診療をお受けいただくことをお勧めします。
 症状から起立性調節障害が疑われ診療を希望される場合は、お電話にてご予約ください。
 OD初診外来を月曜日13時に設けております。必ず事前にご予約ください。
 なお、新起立試験は、午前中の検査が望ましいため、初診日には行えません。
 (予約電話番号 03-5214-7381)
 外来の状況によってはお待ちいただくことがありますが、ご了承ください。

 現在は患者さまの増加により、検査やその後の診療が枠を超える状況になってしまい、初診の予約枠を縮小させていただいております。場合によっては、閉じさせていただくこともあります。申し訳ありませんがご了承いただき、お急ぎの場合は他の医療機関をご受診ください。

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