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ホーム  眼科  緑内障について  緑内障の検査
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緑内障の検査

Ⅰ.問診

 緑内障は自覚症状があまりありませんので、自覚症状だけで診断することは出来ません。そこで検査以外にも以下の情報が必要になります。

  1. 高血圧・低血圧・糖尿病・片頭痛・睡眠時無呼吸症候群などの緑内障危険因子の有無
  2. 副腎皮質ステロイドなどの薬物使用歴
  3. 心臓病・呼吸器病などの慢性的な重症疾患
  4. 緑内障を含めた眼疾患の家族歴
  5. 薬物アレルギーの有無
  6. 他の医療機関での眼圧・眼底・視野など診断および治療に関する情報
  7. 自覚症状の有無:眼痛・頭痛・霧視・視野欠損・充血など

Ⅱ.細隙灯顕微鏡検査(図4)

 眼科での基本的検査ですが、角結膜・前房・虹彩・水晶体などを観察することによって、緑内障の有無・種類などがわかることがあります。

図4a 細隙灯顕微鏡検査と眼圧測定
図4a 細隙灯顕微鏡検査と眼圧測定

図4b細隙灯顕微鏡で拡大して観察した角膜と水晶体;
図4b 細隙灯顕微鏡で拡大して観察した角膜と水晶体

Ⅲ.眼圧検査(図4a、図5)

 図5=アイケア眼圧計
図5 アイケア®眼圧計
下のでっぱりから細い棒が前後に移動して眼圧を測定します。

 眼圧検査だけでは正常眼圧の緑内障を発見することはできませんが、他の検査と組み合わせると緑内障の診断に必須の検査です。さらに、緑内障治療の効果判定にはきわめて重要な検査です。目に空気を当てて眼圧を測定する検査(ノンコンタクトトノメーター)は簡便ですが、緑内障の検査には不十分ですので、当科では圧平眼圧計による眼圧検査(図4a)を主体にしています。めぐすり(点眼麻酔薬)を点眼し、青い色素で涙を染めて測定します。器具が角膜に接触しますが、麻酔をしてあるので感覚はありません。
 瞼裂幅(上下の瞼の間隔)が狭く、圧平眼圧計での測定が難しい場合には、反跳式眼圧計(アイケア®(図5))という手持ちの眼圧計で測定しています。こちらは非常に短時間の接触ですので、麻酔しなくても痛みはありません。

Ⅳ.隅角検査(図6)

 隅角は通常の方法では観察できないため、隅角鏡(ぐうかくきょう)を角膜上に当てて検査しなければなりません。具体的には、点眼麻酔したあと、スコピゾルという薬を塗った隅角鏡を角膜の上に載せ、細隙灯顕微鏡で拡大しながら隅角を観察します。緑内障で眼圧上昇の原因を知るためにとても大切な検査です。隅角鏡を眼球に接触させる際に使うスコピゾルはどろっとしているので、検査が終わった後もしばらくべとべとした感じが残るのが欠点です。緑内障のレーザー治療や隅角の手術のときにも隅角鏡を使います。

図6=隅角検査
図6 隅角検査
隅角鏡を眼球に装着しようとしているところ

Ⅴ.眼底検査

 緑内障で傷害を受けるのは、視神経ですが、眼底検査で視神経乳頭と網膜表面に異常が現れます(図7)。また、緑内障以外の病気で視野異常が起こっていないか確認することも眼底検査の重要な目的です。

図7=眼底検査
図7 眼底検査
視神経乳頭の緑内障性変化。視神経乳頭は正常ではドーナツのように周りが盛り上がっていますが、
緑内障になるとへこんできます。(矢印の部分)

Ⅵ.視野検査

 緑内障になって視神経が傷むと視野の一部が欠けてきます。初期には視野が欠けるほどではなく光に対する感受性が低下する程度です。緑内障の視野検査では、感度低下をも検出できるように細かく調べます。多くの場合、緑内障の視野検査にはハンフリー視野計(図8)が使われます。

図8.視野検査に使う器械とその検査結果図8a=ハンフリー視野計
図8a ハンフリー視野計

図8b=視野検査結果
図8b 視野検査結果
(右上の図で黒い部分が感度の落ちているところ)


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