原因ウイルスとしては、A型、B型、C型、E型肝炎ウイルスが挙げられます。また肝炎は一般的に急性肝炎・慢性肝炎の2つに分類されます。
急性肝炎とは一時的なウイルス感染が肝障害を引き起こし、全身倦怠感や意識障害などの症状が出現します。
慢性肝炎とは急性肝炎後や、輸血・性交渉などで肝炎ウイルスに感染し、自覚症状がほぼないまま、徐々に肝臓をむしばんでいきます。その結果、肝臓の繊維化が進み、肝硬変へとなっていきます。この原因となる肝炎ウイルスはC型・B型に限られています。
なお、現在はB型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスに対して、とても有効な薬が開発されており、年々肝炎ウイルスが原因とある肝硬変は減ってきています。
長期(通常は5年以上)にわたる過剰の飲酒が肝障害の主な原因と考えられる病態で、以下の条件を満たすものを指します。
前述した肝炎が長期にわたることで、徐々に肝臓の組織が線維化し、その結果肝機能が低下します。
実際に肝臓自体も弾力性がなくなり、硬い組織へと変化し、肝硬変といわれる状態になります。
症状としては、黄疸や腹部膨満(腹水)、皮膚の血管が浮き出てきたり、意識障害が出現してきます。また肝硬変となった肝臓は、肝細胞癌の母地(発生の元)にもなります。