病 院 長 安 原 洋(やすはら ひろし)
東京逓信病院は、昭和13年2月に旧逓信省(現日本郵政株式会社)の職域病院として開設されました。その後昭和61年3月には、病気で悩む患者さんはどなたでも受け入れ、地域医療にも貢献できるよう、保険医療機関の指定を受けました。また、平成8年2月には、二次救急告示医療機関の指定を受け、東京都の救急医療の一翼を担っています。さらに、当院は日本医療機能評価機構が実施する病院機能評価から認定されています。電子カルテを全面的に導入して、透明性と安全性が保たれた質の高い医療を提供しています。
当院はこれまで、「救急難民を作らない」急性期医療機関、「がん難民を作らない」総合的がん診療医療機関を自負し、新しい医療とエビデンスを創造し発信して社会に貢献できる先進医療機関を目指してまいりました。これからは、この方針を継続するとともに、患者さんの目線でさらなる診療機能を充実させるため、「満足度の向上」にも力を注ぎます。
院内のアメニティの高さは、満足度を語るうえでの基本です。当院では、常に新しく質の高い診療を提供する一方で、入院、外来の患者さん、お見舞いの方々の快適性を重視しています。病院全体が広いゆとりのあるスペースを確保しており、中央受付、病室、廊下も広々と設計されています。例えば病室の1人当たりのスペースは、医療施設基準の約2倍の面積が確保されています。
そのほかにも、プライバシーに配慮した個室(特別室・一般個室・個室タイプ4床病室)、ウォッシュレット装備のトイレ、共用洗面台のセンサー付自動水洗、病院入口の点字誘導ブロックなど、これらは当院を利用されるみなさまの快適性を追求したものです。また、心に安らぎを与える院内の絵画展示、見やすい各種案内板、便利で美しい内装のコンビニエンスストア、院内理美容室など、当院を利用されるみなさまにもきっとご満足いただけるものとなっているはずです。
患者さんには、常に治療に対するインフォームドコンセント(医師による十分な説明とその上での患者さんの合意)を行い、良質で、患者さん中心の診療を提供しています。受付業務を効率化する自動精算機なども、患者さん中心の医療に根差したものです。適切な検査とお薬の投与により、出来る限り少ないご負担で的確な診断・治療を受けていただける病院を目指しています。
また、看護職は患者さんお一人、おひとりが安心して治療を受けていただけるよう、療養環境を整え、何よりも患者さんとのコミュニケーションを大切にしています。そのために日夜研さんを積みながら、心のこもった医療を提供しています。ここでも、患者さんのご満足は、私たちの心の支えとなっています。
現代の医療は、診療や治療の目的で多くの医療機器が使用されます。当院では、MRI(磁気共鳴イメージング装置)、CT(コンピュータ断層撮影X線装置)、心血管造影投影(シネアンギオ装置)、眼底画像解析装置、色素レーザー治療装置などの高性能医療機器を多数導入しており、先進的な医療の提供に必要な体制を整えています。
さらに、医療の進歩に遅れないよう、高性能放射線治療装置、マルチスライスCTなどの医療機器を導入し、より充実した体制で、先進的で高度な医療に取り組んでいます。
当院は、これからも良質な医療と心のこもった医療サービスが提供できるよう、そのための環境整備に取り組んでまいります。そして何よりも当院を利用されるみなさまお一人、おひとりの「満足度の向上」を、私たちが目指す最重要課題のひとつにいたします。