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各科専門外来のご案内  不整脈専門外来
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不整脈専門外来

不整脈とは

初めて不整脈と診断されたら。まず想像するのは何かわからない怖い病気ではないでしょうか。
たしかに生命に直結する重篤なものもごく一部ありますが、健康診断などで指摘されるものの多くは治療を必要としない期外収縮です。まずは不整脈に対する正しい理解が必要となります。

心臓は、血液を肺と全身に送り出すことの出来る重要なポンプです。全身から返ってきた血液を肺に送る右心系と、肺から返ってきた血液を再び全身に送る左心系に分かれ、さらに上の部屋(心房)と下の部屋(心室)に分かれ、大きく4つの部屋を持っています。

通常これらは洞結節という発電所からの電気信号により規則正しく動いています。洞結節における興奮発生とそれに続く伝達機能は、刺激伝導系と呼ばれています。

図1 刺激伝導系

刺激伝導系

正常では洞房結節により惹起した興奮は左右の心房筋に伝播され、結節間路を通って房室結節に到達します。ついで房室結節からヒス束、プルキンエ線維を経て心室筋に伝播されます。この状態が電気的に崩れてしまうことを不整脈と言いますが、指摘されるもっとも多いものは期外収縮(症状としては脈が飛ぶ)です。

期外収縮はよほど数が多く症状がない限りは治療を必要としません。期外収縮を除くと、不整脈は大きく2種類(徐脈性不整脈と頻脈性不整脈)に分けることができます。
不整脈による症状は、動悸・息切れ・めまい・失神・胸の痛みなど様々です。

徐脈性不整脈について

正常の心拍数は毎分50回~100回ですが、50回を下回る場合は一般的に徐脈と言われます。もちろん50回未満は全て病的というわけではありません。ただし一部でペースメーカーを必要とする不整脈が潜んでいる可能性があります。
心臓には洞結節以外に房室結節という中継所があります。この2つの場所が障害される洞不全症候群と房室ブロックに関しては、程度により症状が現れます。主にめまいや息切れを自覚し、ひどい時には失神することもあります。その際には治療(ペースメーカーの植込み術)が必要となることがあります。

頻脈性不整脈について

心拍数が毎分100回を上回る場合を一般的に頻脈と言います。徐脈と同じように100回を超えると全て病的かと言われるとそうではありません。もちろん運動をした時、緊張した時には正常な反応として脈は上がります。頻脈性不整脈は種類が多く、基本的に生命には関わらない発作性上室性頻拍、脳梗塞や心不全など合併症を引き起こす心房細動、起こった瞬間に治療が必要な心室頻拍・心室細動などがあります。

治療は薬物とカテーテルアブレーション(不整脈の発生場所を特定し根本的治療を行う)がありますが、症状の強い発作性上室性頻拍や脳梗塞や心不全を起こす可能性のある心房細動は積極的にカテーテルアブレーションにより根治を目指します。

不整脈の治療

当院では様々な不整脈の治療(徐脈性不整脈・頻脈性不整脈)に対して以下の治療を行っています。

デバイス治療

徐脈性不整脈はほとんどの場合薬物では解決することができません。治療の主力はペースメーカーです。植込みデバイスとしてはペースメーカーしかイメージに上がらないかもしれませんが、それ以外にも様々な役割を持っているデバイスが存在します。今まで指摘されなかった不整脈を記録し特定したり、発生した場合直ちに治療が必要となる致死性不整脈(心室頻拍・心房細動など)に対し電気ショックを行ったり、あるいは重症心不全の治療を可能とするものまで幅広い不整脈治療に対応することができます。

A)植込み型ループレコーダー

原因が分からない失神を繰り返し、外来の検査では特定できないような場合に活躍します。皮膚の下に4-5cmの小さな機械を植え込むことで、およそ3年間のデータを蓄積することができます。これにより、原因となっていた極度の徐脈あるいは頻脈が捉えられる、あるいは不整脈は関係なく自律神経が原因だと診断されることもあり、その後の適切な治療へ繋ぐことが可能となります。

B)ペースメーカー

自分の足りない脈を必要に応じて補ってくれるデバイスです。さらに体の動き(歩いている・走っているなど)に合わせてその時の状態に合った心拍数に自動で調整してくれます。一般的には左胸の皮膚の下に本体を植込み、リード2本を心房と心室に留置します。当院では、自宅に専用の機械を設置することで病院へデバイス情報を送ることができる遠隔モニタリングシステムを導入しています。また、外来では専門のスタッフが対応し、個々の状態に応じた細かい調整を行っています。

図2 デバイス治療

デバイス治療

C)カテーテルアブレーション

頻脈性不整脈を根本的に治す方法としてカテーテルアブレーションがあります。これは血管から心臓の中に入れた細い管(カテ―テル)の先から高周波により熱を加えることで不整脈の原因をなくしてしまう治療法です。最大の利点は、薬物治療と異なり根治治療が可能であることです。

C-a)高周波アブレーション

心房細動をはじめとした上室性の不整脈や難治性の心室頻拍など幅広い頻脈性不整脈に対応できる万能型カテーテルです。特に左心系の不整脈の治療では、血栓形成を予防し脳梗塞を回避することが必要であり、カテーテル先端で生理食塩水を絶えず灌流するイリゲーションカテーテルが主力ですが、最近ではコンタクトフォースというカテーテル先端にかかる圧力を、力のかかる方向も含めて認識できる高精度なカテーテルが使えるようになっています。これにより、心筋の損傷など合併症を減らし安全に治療を行うことができます。

図3-01 カテーテルアブレーション
図3-01 カテーテルアブレーション

図3-02 カテーテルアブレーション
図3-02 カテーテルアブレーション

C-b)3Dマッピングシステム(カテーテルアブレーションを行う上で使用するナビゲーションシステム)

カテーテルアブレーションを行う上で、不整脈が発生している正確な位置とメカニズムを把握する機械です。術前に撮影したCTから3Dの立体画像を構築し、その上にリアルタイムのカテーテル位置を細かい動きとともに表示させることができるため、心臓内でのカテーテル一の把握が容易になります。
さらに様々な種類のマッピングカテーテルを用いることにより、心臓の中の細かい電気の流れを取得し、不整脈の回路を特定することで適切な治療への橋渡しを行うことができる優れたシステムです。

図4 3Dマッピングシステム(Ensite)
※図3及び図4 提供:アボットメディカルジャパン合同会社

Ensiteシステム
Ensite™️システム
3対の電極を体表面に装着し、微小な電流を発生させ、
心臓周囲にインピーダンスフィールド作成する。
心臓内部に入れたカテーテル電極の情報から空間的な位置を把握し、
治療のターゲットを正確に表示することができる。

さいごに

不整脈には様々な症状(動悸・息切れ・めまい・失神・胸の痛み)があり、感じ方は個人差があります。中には自覚症状がなく健康診断で指摘されることもあります。診断まで至っていない場合でも、24時間ホルター心電図や運動負荷試験(トレッドミル検査)など外来で様々な検査を行うことで原因となっている不整脈を探すことができます。治療に関しては一人ひとりの希望に応じた最善の治療(経過観察、薬物治療、デバイス植込み、カテーテルアブレーションなど)を提案させていただきます。症状のある方はまずは気軽に当院外来でご相談ください。

外来予約方法

不整脈外来担当医、外来診療日は以下のとおりです。


午前 東谷 迪昭


東谷 迪昭
午後




☆不整脈患者さんの中には緊急で対応すべき状態があります。強い動悸が持続する、意識消失を繰り返すなどです。その際には曜日や時間帯に限らず可能な限り対応しますので、気軽にご連絡ください。

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