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けんこう家族 第132号【6】

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ネコ先生の『神楽坂通信』Vol.2

光井 洋

消化器内科部長
光井 洋


皆様、お元気でしょうか。ネコ先生こと光井です。

前回のコラムを読まれた方から、どうしてネコ先生なのですか、という問い合わせを多くいただきました。有難うございます。

その理由は実は不明なのですが、しいてあげれば、ネコ的な生き方にあこがれるから、という所と思います。ネコは一般的には、気まぐれで、面倒くさがりで、マイペースな性格というイメージではないでしょうか。


私も気まぐれな方ではないかと自分では思っています。好きなことわざは、「君子は豹変(ひょうへん)す」です。元々の意味は、君子というものは正しい道(真理)をみつけた時はすぐに誤った考えを改めなければならない、ということだと理解しています。一方、日常生活では、自分の言っていることが以前と食い違っていて、その点を周りから指摘された時には、このことわざを出すと便利です。君子は豹変す、というではありませんか、と(笑)。豹はネコ科でもありますし。

臨床においても「豹変する」ことが大事なことがあります。私たちは週1回、入院患者さんの検査・治療内容をグループで相談するカンファレンスを行っています。この場においても、自分が思っていたものと違う考え方や治療法が提案されることがあります。そちらの方がより良い選択だと思ったら、すぐに方針を変更して対処するようにしています。そのためには、人の言うことをよく聞くことが必要です。よく聞いて、必要であれば「豹変する」ことが、変化していく患者さんの病態を理解することには重要だと思っています。


次に、面倒くさがりはなかなか治せない性格だと思います。ですが、部長になって以来、処理しなくてはいけない事務的書類が各段に増えました。以前は、そのうちにやりましょう、と思って横に置いておいたのですが、今それはできなくなりました。机の上が書類だらけになるからです。ですので、書類の処理はもらったらできるだけ早くするように努めています。ことわざで言うと、「今日できる仕事を明日に延ばすな」ということと思います。なかなか日々実践することは難儀なので、「忙中 閑あり」と言ってすぐに休憩を入れてしまいますが…。

また、マイペースなネコ先生であっても、患者さんの話をよく聞いて、何が問題なのか自分の中で病態と関係させて、理解しなくてはいけないと思っています。患者さんの訴えに対し、自分に何ができるかを判断し、自分でできないことは他科の医師に相談するように心掛けています。当院は、大学病院などの大病院と違って各科の垣根が低く、いつでも他科の医師に気兼ねなく相談できるような環境です。またチーム医療を重視しており、看護師、薬剤師、栄養管理室、リハビリ室、緩和ケアチーム、その他のグループの方々と緊密に連携して診療を行うことをモットーとしています。「和を以って貴し」と行きたいと思います。


皆様とご家族の健康をお祈りいたします。

ねこ先生

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