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ホーム  健康情報  病院だより「けんこう家族」  けんこう家族 第147号【2】
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けんこう家族 第147号【2】

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シンチカメラが新しくなりました

シンチカメラは、注射した放射性医薬品の分布を画像化でき、血流、代謝などの機能情報画像も得ることができるためX線CTやMRIを補助する役割を果たしています。

例えば、心筋血流シンチは心筋の血流分布を観察できる検査法で、心臓に負荷をかけた状態での画像が得られるため心筋虚血の診断ができ、治療方針の決定や治療後の効果判定に有用です。

また近年、高齢化の進展とともに認知症患者数も増加しており、65歳以上の高齢者のうちおよそ6人に1人が認知症有病者と言われています。認知症にはアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、パーキンソン病認知症などがありますが、それらの鑑別には脳血流シンチなどの核医学検査が役立ちます。

2023年1月、当院に吸収補正用CT搭載型SPECT装置NM/CT850(GEヘルスケア・ジャパン株式会社製)が導入されました。新しいコリメータLEHRSにより検出器の感度が向上しただけでなく、吸収補正用CT画像を用いた補正を行うことにより撮影時間を短縮しても画質が劣化しません。当院ではこれまでシンチカメラ2台を使用して核医学検査を実施してきましたが、撮影時間短縮により1台でも同等な検査数をこなすことができます。


NM/CT850
(画像提供:GEヘルスケア・ジャパン株式会社)


シンチ画像とCT画像との融合
(画像提供:GEヘルスケア・ジャパン株式会社)

検査のために放射性医薬品を人体に投与するわけですから微量ながら放射線による被ばくがあります。そこにCTの撮影が加わると聞くと被ばくの心配をされる方もいるかもしれませんが、吸収補正用CTは診断用CTに比べ約1/10の被ばくですみます。吸収補正用CTは、上述のように画質の向上に寄与するだけでなく、CT画像にシンチ画像を重ね合わせることにより下図のように、体内のどの部分に放射性医薬品が集積しているかが分かりやすくなります。下図の例では心室ではなく心筋に薬が集積している様子が分かります。

NM/CT850では新しい核医学装置専用ワークステーションにより様々な検査目的を持つ核医学診断に適した定量値を迅速に提供できます。例えばStandardized Uptake Value(SUV)と呼ばれる定量指標は腫瘍への集積度合を示しますが、吸収補正用CT画像との組み合わせにより正確に算出でき、骨転移の経過観察や腫瘍の良悪鑑別などの診断に寄与すると言われています。


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