2022年11月5日(土)、大規模災害発生時を想定した「緊急医療救護所」の設置・運営に係る訓練が千代田区主催で実施されました。
千代田区では、日本大学病院、三井記念病院、東京逓信病院(当院)、三楽病院、九段坂病院及び半蔵門病院が、大規模災害発生時に、その敷地内や近接地に「緊急医療救護所」を設けることとなっており、今回の訓練は当院を会場にして実施されたものです。
「緊急医療救護所」は、大規模災害発生時に区が設置し、重症・軽傷に関わらず傷病者が病院に殺到することが想定される発災直後からおおむね72時間以内に、傷病者のトリアージ(傷病者を緊急度や重症度で分類し、治療や搬送の優先度を決める作業)や傷病者の応急処置・応急手当、病院への搬送準備を行います。
今回訓練には、千代田区医師会、神田医師会、丸の内歯科医師会、麹町歯科医師会、千代田区歯科医師会、千代田区薬剤師会、富士見地区町会連合会、陸上自衛隊が参加し、千代田区内の緊急医療救護所設置病院(当院以外の5病院)は通信訓練で参加しました。
当院は都から指定された「災害拠点連携病院」として、災害時には主に中等症者や容態の安定した重症者の受け入れを行うこととなっています。今回の訓練は当院を会場に行ったため、「緊急医療救護所」としてのトリアージと軽症者の治療や、中等度の傷病者の治療など、実際の災害時に即した訓練を医師会等の皆さまや当院の医師、看護師により行いました。
訓練は、2022年11月5日14時10分に東京湾北部を震源として、マグニチュード7.3、震度6強の首都圏直下地震が発生し、一部家屋の倒壊、ライフラインの寸断、電車等の公共交通機関の麻痺が生じ、千代田区内で多数の傷病者が発生していることを想定して実施されました。
14時10分の地震発生後、千代田区災害対策本部により被害状況の確認と緊急医療救護所設置の決定が行われ、設営を開始。
当院外来入口前に傷病者のトリアージを行う場所(トリアージポスト)としてエアーテントを設営し、ロビー内にはトリアージにより振り分けられ、それぞれの色の「トリアージタグ」を付けられた傷病者の応急処置、治療、搬送準備等のための「緑」、「黄」、「赤」の各エリアを設定しました。「緑」は軽症、「黄」は中等症、「赤」は重症の傷病者の処置や搬送準備を行うエリアです。
大地震時に想定される様々な傷病者役の方々が、その症例、ケガにあわせたメイクを施し、苦しむ等リアルな演技もしながら搬入されていました。災害現場から到着した自衛隊の救急車からは担架でトリアージポストへ搬入され、近隣住民役の方々は徒歩や車イスでトリアージを受けました。 見学者に向けては、トリアージポスト及び各エリアで行われているトリアージや治療等について、医師等から丁寧な実況が行われました。
特に中等症以上の「黄」、「赤」のエリアでは、当院医師、看護師が模擬傷病者への処置等に当たり、当院救急総合診療センターの医師により、傷病者の状態や行っている治療等について、見学者に対し分かりやすく丁寧な説明が行われました。
また、重傷者を災害拠点病院等へ搬送するための患者受け入れ要請についても、災害用無線機を使った通信訓練として実際の災害時さながらに行われました。
東京逓信病院は、千代田区や医師会等各機関と共に災害に強い地域を構築するため、今後もこうした訓練に参加していきます。
3.11(2011年東日本大震災)をきっかけに、当院の備蓄食品の配置場所、備蓄する食品を以下のように見直しを行いました。
見直した点
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みなさまは災害に備えて非常食・保存食は準備してありますか?
スペースがあれば、
参考:東京備蓄ナビ