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高血圧

はじめに

 日本国内において高血圧の方は約4,300万人いると推定されています。また近年高血圧の基準が変わって「130超えたら要注意」「血圧は収縮期血圧<120かつ拡張期血圧<80にコントロール」など以前より厳しい管理が求められる、というようなことを、メディアを通して聞かれている方も多いかと思います。しかし、十分にコントロールされている方は、1/3以下というのが、現状のようです。高血圧について多くのポイントがあり、ここですべてを網羅することは不可能ですが、本稿では1)高血圧はなぜ問題か、2)健診などで高血圧とされたらとりあえずどうしたらよいか、3)高血圧患者さんに外来でよく質問されること の3点について、私見を含めて少し述べてみたいと思います。

高血圧はなぜ問題か

 高血圧は動脈硬化を進め、脳卒中をはじめとする脳心血管疾患のリスクを高めることが知られています。国内の追跡調査では、脳血管病死亡のリスクについて、例えば40-64歳のグループでは収縮期血圧<120、拡張期血圧<80の人のリスクを1とすると、140~159/90~99で約3倍、≧180、≧110約9倍と、血圧水準が高くなるにつれてリスクも急上昇する結果となっています。130~139/85~89でも約2倍との結果であり、前記の「130超えたら要注意」との主張の根拠となっているものと思われます。

健診などで高血圧と言われたらどうしたらよいか

自宅で血圧を測定しましょう

 血圧計を持っていない場合は、腕あるいは手首で測るものを準備することを勧めます。血圧は測るたびに変動しますので、健診などの時にたまたま高かっただけで(白衣高血圧など)、普段は高くない可能性もあります。日中は高くなく早朝のみ高い場合も時々見られますので、起床時と就寝前の2回測定してみてください。
 自宅で測っても140/90以上が持続する場合は、特に180/110などの場合は早めに医療機関を受診してください。

生活習慣を見直してみましょう

 高血圧のなかには他の疾患(腎疾患、内分泌疾患など)が原因になっているいわゆる二次性高血圧と呼ばれるものもありますが、90%以上は生活習慣に大きく関連する、本態性高血圧と考えられています。降圧剤の服用の必要性にかかわらず、生活習慣の問題点を発見し、改善することが大変重要です。
 高血圧関連の生活習慣改善のポイントとなる点としては以下のようなものが挙げられています。
1.減塩 2.野菜果物の積極的摂取 3.適正体重の維持 4.運動療法 5.節酒 6.禁煙
 当院の外来においては、特に3および5に問題のある方が多い印象を持っています。
 上記以外にも、特に気温の下がる冬は血圧が上昇しやすく、適切な暖房を使用すること、睡眠を十分にとること、ストレス管理なども大切なポイントと思われます。

高血圧患者さんによく質問されること(Q&A)

血圧は家庭ではどのように測ったらよいですか。
起床後1時間以内、排尿後、朝食前と就床前の2回、座位で1ー2分安静にした後測定し、原則2回測って平均をとることが勧められています。
血圧は測るたびに変動しますので、1回ごとの測定値にあまり惑わされないように注意しましょう。測って平均をとることが勧められています。
降圧剤は一度服用を始めると、やめられなくなるというのは本当ですか。
降圧剤の確実な効果があり、服用によって血圧の低下が期待されますが、原因を治療している薬ではないので、他の条件が変わらずに服用をやめればまたもとの状態に戻ります。結果として服用が長期に及ぶことが多いのは本当ですが、やめると麻薬のように禁断症状が出るためにやめられないということではありません。実際、生活習慣の改善を頑張った結果、降圧剤をやめることができた方も時々経験します。
また降圧剤は長期服用することも視野に開発されており、長期服用することで副作用が強く出る心配は大きくなく、高血圧を長期放置する方が、危険が大きいと考えられます。 
いわゆるトクホ(特定保健用食品)をとったら降圧剤はやめられないでしょうか?
トクホに降圧効果のある成分が入っていることは本当ですが、降圧効果についてのしっかりした検証は行われていないことも多く、降圧剤の代替とはならず、また摂取についても積極的には勧められないと考えています。
血圧が低めの時は、薬を飲まずに高い時は量を増やして、自分でコントロールしていますが、よいですか?
血圧は測るたびに変動しており、たまたま測った時、一回の血圧値で判断するのは難しく、一般的には量を決めて、ある程度の期間の血圧を見て、外来受診時に服用量を決めるやり方が良いと思います。

参考文献

  • 高血圧治療ガイドライン2019

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