8階東病棟には、呼吸器内科疾患と神経内科疾患の患者さんが入院されます。41のベッドがあり、30名の看護師と1名の看護助手が交代しながら24時間働いています。
今回は、この病棟で働く看護師の一日を紹介します。
日勤のAさんの朝は、8時の申し送りから始まります。申し送りでは、夜勤の看護師から夜間の患者さんの状態を報告してもらい、日勤の看護師同士で看護内容の確認やスケジュールの調整をします。申し送りのあとは、その日担当する患者さんに挨拶をしながら体調を確認し、食事のあとの薬を配ります。患者さんひとりひとり、飲む薬が違います。そのため、電子カルテで医師の指示を注意深く確認します。
9時を過ぎる頃から、検査やリハビリに行く患者さんの付き添いや、安全にシャワーや入浴ができるようにお手伝いをしたり、温かいタオルで全身を拭いたりします。同じ時間に複数の仕事が重なった時には、リーダーの役割をしているベテラン看護師や同僚看護師に手伝ってもらいます。その後は病室を回り、患者さんの状態を把握するための体温や血圧、脈拍などの計測や、点滴等の治療が医師の指示どおりに行われているかの確認、患者さんが過ごしやすいようにベッドの周りを整えたりします。
午後も、午前中と同じように、患者さんの看護を行います。それと同時に、患者さんの状態に関する情報を収集し、自分が行なった看護の内容や患者さんから得た情報を電子カルテに入力します。14時30分からは、日勤看護師全員でカンファレンスを行ない、患者さんに提供する看護の内容の確認や改善すべき点を話し合います。つまり、「心がかよい信頼される看護」を提供できているのかどうかを検討し、その情報を看護師全員で共有するのです。看護師の一日の中で、とても重要な時間です。
16時から、夜勤看護師への申し送りが始まります。患者さんの日中の状態を報告し、看護を引き継ぎます。その後は、面会に来られた家族へ日中の患者さんの状態説明や、退院後の生活の相談を受けたり、医師やコメディカルスタッフと患者さんの治療や看護について話し合ったりします。それらの全ての情報を電子カルテに入力して、Aさんの一日は終わりです。
いかがでしたか。このように看護師の仕事は、多岐にわたっています。ともすれば、忙しさに追われ、目の前で起こっていることへの対応で精一杯になりがちです。そんな時にも、病とともに生きる患者さんを支え、寄り添いながら、「心がかよい信頼される看護」を提供することを忘れない8階東病棟であり続けたいと思います。