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けんこう家族 第135号【2】

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心不全とは

深津 徹

循環器内科部長
深津 徹


はじめに

高齢化にともなって心不全患者数が増加し2030年には130万人に達するとされ、感染症の爆発的流行に例えて「心不全パンデミック」と呼ばれます。「心不全」の重要性に鑑み、心不全に対する一般の理解を進める目的で、日本循環器学会、日本心不全学会から2017年心不全の一般むけ定義を発表されました。それによれば「心不全とは心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなって、生命を縮める病気です」とされています。

「心臓が悪い」原因としては、高血圧性心疾患、虚血性心疾患、不整脈、心臓弁膜症、心筋疾患などがあります。さらに心臓の負担も大切です。心臓が少し悪くとも、負担の少ない環境では心不全を発症しませんが、心臓がさほど悪くなくとも、心臓に多大な負担のかかる環境では、心不全は増悪します。心臓の負担となる因子としては、塩分過剰、過労、感染などがあります。

心不全の症状

心不全の症状は、「息切れ」と「むくみ」が代表的です。心臓のポンプ機能が落ちると、肺に血液が滞り、「息切れ」の原因となります。腎臓への血流も減り尿からの十分な水分塩分の排泄ができず体内に貯留し「むくみ」を生じます。初期には「息切れ」は重い荷物を持って階段を上るなど強い労作時にのみ起こりますが、重症になると軽い労作や安静時にも起こるようになります。

安定していた心不全が、感染や過労などをきっかけに急激に悪化することがあり、心不全急性増悪と呼ばれます。多くの場合治療によって安定した状態に戻りますが、急性増悪と安定化を繰り返すうちに、次第に悪化する経過をたどります。

心不全の診断と治療

心不全の診断は、症状、診察所見、検査所見から総合的になされます。近年では採血でBNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)が広く測定され、診断がより容易になっています。BNPは心臓から分泌されるホルモンで、100pg/ml以上では心不全の疑いが強くなります。

心不全治療には原因疾患治療と心不全に対する治療があります。原因治療としては、虚血性心疾患に対するカテーテル治療やバイパス手術、心臓弁膜症に対する弁手術、不整脈に対するカテーテルアブレーションなどがあります。原因療法が不可能な場合でも心不全に対する治療によって多くの場合状況を改善できます。心不全に対する治療としては、薬物療法と塩分制限や安静など生活環境改善が中心です。特に高齢心不全患者さんの生活環境改善には、ご家族の協力や社会的援助が大切になってきます。

心不全の予防

心臓が悪くなる原因の多くは生活習慣に関連があり、この是正で多くの場合心不全の予防が可能です。喫煙、肥満は動脈硬化を助長し心筋梗塞を増加させ心不全の原因となります。飲酒は高血圧、不整脈の原因となり、高血圧性心疾患や心房細動などの不整脈から心不全の原因となります。

今後心不全対策がさらに重要になっていくと思われ、医療関係者のみならず、一般へも心不全に対する知識を広め、社会全体で取り組むことが重要です。

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