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ホーム  健康情報  病院だより「けんこう家族」  けんこう家族 第139号【2】
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けんこう家族 第139号【2】

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トイレが近い、我慢できない!! ・・・それって過活動膀胱かも?

村田 太郎

泌尿器科 部長
村田 太郎


皆さん、まずは表1をご覧になって回答してみてください。何点だったでしょうか?

過活動膀胱とは?

表1の回答で、質問3(尿意切迫感)が2点以上、合計点が3点以上なら過活動膀胱と診断されます。過活動膀胱とは、尿意切迫感を必須症状として通常は頻尿を伴う症状症候群です。切迫性尿失禁(トイレまで間に合わずに漏らす)を伴うこともあります。

過活動膀胱の症状を有する方は年齢とともに増加します。脳血管や神経の病気が原因となることもありますが、多くの場合は原因不明(特発性)です。膀胱の血流障害や自律神経系の活動亢進が原因ではないかとも考えられています。

過活動膀胱の治療法は?

まず行うのは膀胱訓練です。これは尿をなるべく我慢させる訓練法で、約75%の方が改善し、副作用もないので第一に推奨される治療です。症状が重い方は内服薬による治療も併用します。治療薬には膀胱を弛緩させて尿をためやすくする作用があります。最近は内服薬の種類が増え、高齢者でも内服しやすく工夫されたものもあるので、いろいろな選択ができるようになりました。しかし、内服薬で症状が改善しない、あるいは副作用で継続できない方もいます。そのような方には、ボツリヌス毒素(ボトックス)膀胱壁内注入療法が勧められます。内視鏡を使って膀胱に細い針でボトックスという薬を注射します(図1)。この治療法は高い有効性と安全性から90か国以上で認可されており、日本でも2020年から保険適用となりました。当科でもすでに8例実施しており、内服薬が不要になるほど症状が改善した方もいます。

国内の調査では、40歳以上の日本人の12.4%が過活動膀胱とされました。 この結果から、国内の患者数は1,000万人を超えると推定され、多くの方が過活動膀胱に罹患していると言われています。思い当たる症状がある方は、ぜひためらわず泌尿器科を受診してみてください。

過活動膀胱症状チェック、治療法

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