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けんこう家族 第139号【3】

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IVRとは

IVR科部長
鈴木 丈夫


IVR(アイ・ブイ・アール)とは、さまざまな医療場面で活躍の場を広げている患者様に優しい治療法です。正確には、「interventional Radiology=インターベンショナルラジオロジー」、日本語では「画像下治療」と訳しています。また「低侵襲性治療」、「血管内治療」とも呼ばれています。

IVRは、X線(レントゲン)や血管造影像、超音波像、CT像などの画像診断装置を用いて体の中を透かして見ながら、カテーテルと呼ばれる細い管や針を用いて診断・治療をする方法です。外科手術のようにお腹や胸を切らずに臓器や血管の治療ができ、また処置後の傷もほとんど残らないので、患者さんの体への負担が圧倒的に少ないという特徴を持っています。

IVRは、血管を介して行う「血管系IVR」とそうでない「非血管系IVR」に分かれます。

血管系IVRには、がんを養っている血管に抗がん剤を注入したり、血管を詰めてがんを死滅させる血管塞栓術があります。主に肝細胞がんや転移性肝がんなどに行います。

血管塞栓術は外傷などによって破れた血管や動脈瘤をコイルなどで詰めることで、一刻も早い止血も可能です。また、動脈硬化による血管狭窄や閉塞部をバルーン(風船付き)カテーテルやステント(細い金属の管)を用いて拡げる血管拡張術も行なわれます。また、当院では、栄養状態の悪い患者さんや、長期間経口摂取ができない患者さんに、末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)を超音波を用いて安全に挿入しています。

非血管系IVRには、お腹に溜まった膿(肝膿瘍や胆嚢炎)を体外に排液するドレナージ術や、肝がんに直接針を刺して死滅させるラジオ波治療、さらに膵がんや胆管がんで起きる黄疸を、ステントを用いて治すことも可能です。さらに、さまざな臓器にできた腫瘍に細い針を刺し一部を採取して確定診断をする組織生検と呼ばれる手法も行っています。

IVR

当院ではこれらの治療法の専門医であるIVR学会認定の「IVR専門医」を中心に、診療放射線技師や看護師(IEN:インターベンショナルエキスパートナース)と三位一体となり、また消化器内科医、循環器内科医や外科医の協力のもとに腫瘍や血管病変などの幅広い疾患に対して積極的にIVRを行っています。昨年は500例ほどの実績があります。

なお、IVR科では超音波診断(肝臓、胆のう、膵臓、脾臓、腎臓などの腹部領域や乳腺甲状腺、皮下腫瘤などの表在領域、さらには頸動脈などの血管領域)も行っています。

日本超音波学会認定の「超音波専門医」の指導のもと、超音波検査士を中心に年間8000例ほどの患者さんの診断に携わっています。

検索

なお、IVRの詳細は、日本IVR学会のホームページで閲覧できます。


IVRスタッフ


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