外因性精神病とは、原因がはっきりしている精神病です。この原因にはいろいろとありますが、身体の疾患、外傷、薬剤等があります。脳の障害による外因性精神病として代表的なものに、てんかん精神病があります。
病歴上、精神病状態をきたす原因として明らかな外因があれば、診断されます。当院のような総合病院では、他の診療科にて身体疾患や外傷等の診断がつけられてから紹介されてくる場合も多いですが、当科にて検査を行い、外因性精神病と診断する場合もあります。その場合も、他の診療科に紹介することがあります。
外因性精神病の場合、精神科だけで治療が完結することは稀です。精神症状については、内因性精神病と同じく、健康的な環境下での療養を主とし、抗精神病薬を中心とした薬物療法を行う場合が多くなります。加えて、てんかん精神病等では、抗てんかん薬を使用することもあります。一方、外因となった疾患や外傷がある場合、その外因そのものについては、他診療科にても治療が必要となる場合が少なくありません。