内因性精神病とは、狭義の精神病です。精神障害の中で、心因(ストレス)のみでは説明がつかない精神病のうち、明らかな外因がある場合の、外因性精神病を除いたものを指します。おおまかに、統合失調症と躁うつ病に分けられます。
統合失調症というのは、幻覚や妄想等が主症状である急性増悪期を繰り返しつつ、徐々にいわゆる認知症のように脳の実力が衰えていく一群を指します。
躁うつ病には、①躁状態とうつ状態を繰り返す「躁うつ病」、②躁状態のみを繰り返す「躁病」、③うつ状態のみを繰り返す「うつ病」があります。
まずは本人の話を聞き、場合によっては家族等の話を参考に、現症と病歴を中心に生活歴や既往歴も参考に、診断します。外因性精神病を否定するため、検査を行う場合もあります。
なるべく健康的な生活ができる環境下での療養を行いつつ、統合失調症、躁うつ病、躁病では対症的に抗精神病薬を中心とした薬物療法を、うつ病では抗うつ薬を中心とした薬物療法を行います。さらに、うつ状態の原因として心因(ストレス)の関与が大きいと考えられる症例では、環境調整を行います。
急性増悪期等で家庭にて療養生活が困難な場合は、入院治療も検討されます。