当院では多くの職種が協力してチーム医療を行っています。多数あるチーム医療の中に排尿ケアチームがあります。
排尿機能は加齢に伴い少しずつ衰えていきます。男性では前立腺肥大症のリスクが高まり、女性では排尿を我慢するために必要な骨盤底筋力が低下し、尿の勢いが弱くなる、尿を貯める能力が弱まる、尿回数が増える、尿が漏れるなど様々な症状が出ることがあります。
排泄には、①尿意を感じる②トイレまで移動する③衣類を下してトイレに座る④自分で排尿して後始末をする⑤立ち上がって衣類を整える⑥手を洗って部屋に戻る、この一連の動作が必要になります。
入院中の患者さんに治療の補助として尿道カテーテルを入れることがあります。手術後の痛みで動けない時にカテーテルが入っていると、トイレに行って排尿する必要がないため、しばらく入れておいてほしいとお願いされることがあります。患者さんにとっては楽かもしれませんが、カテーテル留置が長期化すると尿路感染症を発症するリスクが高まるため、早期にカテーテルを抜くことが望ましいとされています。
排尿ケアチームは、患者さんが尿道カテーテルからスムーズに離脱でき、排尿に関連した症状が出現したり、悪化することがなく退院できるよう、医師、看護師、理学療法士、医事課のメンバーで関わらせていただいています。