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けんこう家族 第135号【8】

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ネコ先生の『神楽坂通信』Vol.4

光井 洋

消化器内科部長
光井 洋


皆様明けましておめでとうございます。寒い日々ですが風邪などひかれていないでしょうか。

今回は運動と健康についてのお話です。さて、運動の効用としては何があるでしょうか。


まず、体重を維持する、または減らすということが第一に思い浮かびます。人間は全く動かなくても、基礎代謝といって呼吸、心拍、体温調節など生命維持のための活動で消費するエネルギーがあります。臓器としては肝臓、筋肉、脳が重要です。この基礎代謝は男性で1日当たり1300-1500kcal、女性で1000-1200kcalくらいです。ここに身体の活動レベルと年齢により1.5-2.0をかけ算したものが、1日の推定エネルギー必要量です。50-60代の平均的な活動レベルの男性で2600-2700kcal、女性では2000kcal程度になります。しかしそれよりも多くのカロリーを摂取すると、余剰分は主に脂肪として脂肪組織や肝臓にたまって、体重が増えてしまいます。適正体重の+10%を超える時は減らした方が良い場合があり、そのためには、食事による摂取を減らすか、運動による消費を増やすしかありません。


次に、運動することで筋力がつく、維持できるという効果があげられます。筋肉量の重要性が最近言われており、筋肉が減ることをサルコペニアと呼んで、転倒・骨折のリスクになることがわかっています。筋肉量が増えると先ほどの基礎代謝も上がるので太りにくくなります。筋肉だけでなく、刺激を与えることで骨も強くなりますし、日光に当たれば骨に作用するビタミンDも体内で作られることになります。


他の運動の効用として、精神状態が良くなる、ストレスが発散される、という点もあります。充実した汗をかいた後は気分も良くなり、悩みも忘れたりすることがあると思います。またリラックスすることにより、副交感神経優位の状態になれば、腸の動きが高まって、排便が良くなります。


以上、運動にはいくつもの効能がありますが、ではどのような運動をすればいいでしょうか。これは人それぞれで違いますが、多くの方にできるのが、ウォーキングです。それも、可能であれば速足歩きが良いでしょう。週でトータル50分程度の速足歩きに相当する運動ができれば、体の衰えを最小限にすることができるという報告があります。さらに可能であればジョギング、ランニングと進んで行くのが望ましいです。もちろん運動強度は徐々にあげるのが良く、運動経験のない方がいきなり10km走ると、かえって体を壊すことになります。足や膝、腰が痛くて早く歩けないという方は、体操やストレッチなどが良いと思います。NHKのテレビ体操は座ったままのヴァージョンもありますので、参考にしてください。


スポーツを定期的に行っている方は、是非続けるようにしてください。私は以前よりテニスをしていますが、今でも週に1回くらいはできるように努力しています。ポケモンGOは3年前のスタート時から続けていますが、歩くという意味ではかなりの力になっています。前方に注意して歩くというのを忘れてはいけませんが…。とにかく運動は楽しんで続けられるものが良いですね。いつの間にか運動していたというのが理想的です。


それでは皆様、お体に気を付けて、無理のないような、各自にあった運動を続けてください。

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