放射線治療は、外科手術や抗がん剤を使用した化学療法と同じようにがん等への治療のひとつです。放射線治療はお体を切り開くことなく癌細胞を消滅させることが出来るので、ご高齢の患者さんや、癌以外の病気があって手術に耐えられない患者さんにも負担の少ない治療といえます。子宮頸癌や前立腺癌、頭頸部癌や食道癌など、手術と遜色ない治療成績で治せる癌も数多くあります。
また、癌が骨に転移すると強い痛みを生じることがありますが、そのような場合にはモルヒネなどの痛み止めと併用して骨に放射線を当てることで、痛みを軽減することができます。骨転移の痛み以外にも様々な症状に関して、原因となっている部位に放射線を当てることで症状を取り除く事ができます。癌によるつらい症状をお持ちの患者さんは、ぜひ主治医の先生に「この症状、放射線で和らぎませんか?」と相談してみてください。ご連絡を受けて放射線治療を段取りいたします。
当院では、2017年5月に放射線治療用直線加速器(ライナック)を更改しました。また病変を三次元的に把握し、正確に治療計画を立てるためのCTシミュレータも導入しています。このように正常組織の保護と病変への治療効果を高め、より安全にそして安心して放射線治療を受けていただけるよう、スタッフ一同努めています。
直線加速器 を用いた、画像誘導放射線治療(IGRT)に関する説明はこちら。
放射線治療によりがんが小さくなった例