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膵臓癌

膵臓は、胃の裏側、背中に近い位置にある長さ15~20cmほどの臓器です。膵臓には、食べ物を消化するための消化酵素を分泌する働きと、血糖値を調節するインスリンというホルモンを分泌する働きがあります。そのため、膵臓の病気では消化不良や糖尿病をきたすことがあります。

膵癌は、日本では年間約44,000人が新たに診断され、約38,000人が亡くなっていると報告されています。

診断される数と亡くなる数が非常に近く、死亡率が高いことが特徴です。癌による死亡原因としては肺癌、大腸癌、胃癌に次いで第4位で、5年生存率は約8%と他のがんと比べても低い値です。その背景には、膵癌が早期には症状を出しにくく、見つかった時には進行していることが多い、という問題があります。

膵癌の危険因子としては、喫煙、過度の飲酒、肥満、慢性膵炎、家族歴などが知られています。生活習慣が関係する部分も多く、禁煙や適正体重の維持は重要です。

膵癌の診断

膵癌の診断で最も大切なのは、「膵臓の病気を疑うこと」です。腹痛、背部痛や体重減少が膵癌の症状になりますが、胃の病気として胃薬を処方されて経過をみられてしまうことがあります。

検査には、血液検査、腹部超音波検査、CT、MRI、超音波内視鏡などを組み合わせて行います。血液検査ではCA19-9という腫瘍マーカーが参考になりますが、早期癌では上昇しないことも多く、画像検査が重要になります。

膵臓がん

膵臓癌のCT所見。白矢印が膵臓癌。青矢印は拡張した膵管を示す(膵癌により膵管が閉塞されるため膵液の流れがうっ滞して膵管が拡張する)。

膵癌の治療 ― 特に化学療法について

膵癌の治療は、まず画像検査によって手術で切除できるかどうかを評価し、「切除可能」「切除可能と切除不能の境界」「切除不能」に分類して治療方針を決定します。 以前は、手術が可能と判断されればすぐに手術を行うのが一般的でした。しかし現在では、手術が可能、あるいは境界と判断された場合でも、まず抗がん剤治療(化学療法)を行ってから手術を行う方法が標準となっています。

これは、目に見えない小さな転移を抑え、手術後の再発を減らす目的があります。 膵癌の化学療法では、現在GnP療法が最も標準的な一次治療です。これは、ゲムシタビン(ジェムザール)とアブラキサンという2種類の抗がん剤を組み合わせた治療で、多くの患者さんに使用されています。この治療は効果と安全性のバランスが比較的良く、現在の治療の中心となっています。 GnP療法の効果が弱くなった場合には、次の治療を検討します。その際に重要になるのが、BRCA(ブラカ)遺伝子という遺伝子変異の有無です。この変異がある場合(4%程度の陽性率)にはFOLFIRINOX療法という強力な治療を行うことがありますが、実際には多くの患者さんではオニバイド療法という治療が選択されます。さらに治療を続ける場合には、TS-1という内服の抗がん剤が用いられることもあります。

近年注目されているのが遺伝子パネル検査です。この検査では、がん細胞の遺伝子の変化を詳しく調べ、その結果に応じて効果が期待できる薬を選択します。検査費用は高額ですが、特定の遺伝子変異が見つかった場合には、生存期間の延長が期待できることも分かってきました。ただし、実際に治療に結びつく遺伝子異常が見つかるのは1割未満であり、すべての患者さんに適応できるわけではありません。 膵癌の化学療法は年々進歩しており、20世紀には「膵癌=治療が難しいがん」という時代でしたが、現在では少しずつ治療成績が改善してきています。根治が期待できる治療は手術のみですが、化学療法は手術の効果を高め、症状を和らげ、命を延ばす重要な役割を担っています。


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