胆管は肝臓と十二指腸をつなぐ胆汁の流れ道です。総胆管の途中で胆嚢と胆嚢の結石が胆管に落下して胆管をふさぎ、肝臓で作られた胆汁が十二指腸に流れなくなってしまいます。胆嚢からの落下ではなく胆管にいきなり結石ができてしまう場合もあります。

胆嚢結石は支流での閉塞ですが胆管結石は胆汁の流れの本流での閉塞になるため、症状はより重くなりがちで、心窩部~右上腹部の痛み、黄疸が出現します。
胆汁に細菌感染が起きれば胆管炎となり高熱を呈します。胆管結石が十二指腸へ運よく自然落下する場合もありますが、そうでない時は結石を内視鏡的に除去する必要があります。
高熱で全身状態が不良な場合、長時間の内視鏡治療は避けたいため、第一段階として結石の脇を通すようにして7~10cmのステントというストロー状のチューブ(プラスチック製)を胆管に留置します(下端は十二指腸内)。この処置は10~15分で終わることが多いですが、とりあえず胆汁の流れが確保されれば疼痛は緩和され、抗生物質の効果も期待できるようになります。
胆管炎が落ち着いて全身状態が回復した状態で2回目の内視鏡治療を行い、今度は胆管結石そのものを除去することになります。
胆管内の結石をつかんで引っ張り出せばよいのですが、そのままだと胆管の出口の部分(十二指腸乳頭)で結石が引かかってしまい除去できません。
このため、結石除去前に十二指腸乳頭の胆管開口部を拡張する必要があり、大きく分けて二つの方法があります。
十二指腸乳頭から総胆管内にナイフを挿入し、高周波で乳頭括約筋を切開する方法です。切開することで総胆管内に処置具を挿入したり結石を取り出すなどの治療が可能になります。

乳頭切開
十二指腸乳頭部にバルーンを挿入し、乳頭部を広げる方法で、ESTに比べて出血などのリスクが低いことが特長です。
ただし、術後の膵炎がESTと比べて増加すると言われています。最近では大口径(10~20mm)のバルーンを使用することで(EPLBD)、大きな結石や複数の結石でも採石をスムーズに行えるようになりました。
EPLBDは胆管径が太いことが条件になります。
EST、EPBDの使い分けに絶対的な基準はありませんが、結石の大きさによって使い分けることが多いようです。「5mm以下はどちらでも可、5~10mmはEST、11mm以上はEPLBD」辺りが目安かと思われますが、乳頭の状態や抗血栓薬の内服有無、などの色々な因子が絡むため、一概には言えません。

乳頭を太いバルーンで拡張(写真左)、大きな結石を取り出した(写真右)。