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けんこう家族 第141号【4】

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腎臓内科:慢性腎臓病について

川田 真宏

腎臓内科 医長
川田 真宏


はじめに

初めまして。このたび4月より腎臓内科医長を拝命しました川田真宏と申します。昨年まで虎の門病院腎臓内科へ在籍し、多くの患者さんの診療を通じ、腎臓病、透析治療、膠原病、老年医学(フレイル/サルコペニア、ポリファーマシー)など多種多様な疾患に携わらせて頂きました。腎臓病にとって加齢というのは1つのリスクファクターとして考えられており、年齢が高くなるほど慢性腎臓病の患者数が増加することが知られています。しかし、必ずしも加齢だけが原因とは限りません。糖尿病や肥満、高血圧などの生活習慣病、膠原病/自己免疫性疾患、泌尿器疾患、肝臓疾患、血液疾患、炎症性腸疾患、遺伝性疾患など多くの疾患に関与しており、夏場は熱中症や脱水症により腎機能が悪化してしまう患者さんも多くみられます。最近では、がん治療の新たな選択肢としても注目を浴びている分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬による腎障害も報告されています。

このように多様性に富む腎臓病ではありますが、今回はご挨拶も兼ね、当腎臓内科で扱う疾患の中心である慢性腎臓病についてお話をさせて頂きたいと思います。

腎臓の働き

日本には「肝心/肝腎かなめ」という言葉があります。肝・心・腎も人体にとって重要であることに起因した言葉です。腎臓は、尿を作ることで体内に溜まった老廃物や尿毒素を排泄し、体内を清潔に保つだけでなく、血圧のコントロールや体内の水分量・塩分量の調整、赤血球を作る働きを助ける、骨を丈夫に保つといった多くの働きをしています。私たちは特に気にすることなく毎日、食事をしたり、運動をして汗をかいたり、飲酒をしたりして生活をおくっていますが、体内環境はその都度、複雑に変化しています。腎臓は、その体内環境をなるべくベストな状態に維持してくれている重要な臓器なのです。

慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)とは

最近では雑誌や新聞、TVなど多くのメディアで取り上げられる機会も増え、その名を耳にされる頻度も増えてきているのではないでしょうか。慢性腎臓病(以下、CKD)とは、1つの病名ではなく、腎臓の機能が徐々に低下してく様々な腎臓病の総称です。尿蛋白などの腎臓の障害、もしくは糸球体ろ過量(GFR)が60ml/分/1.73m2未満の腎機能低下が3か月以上持続すること、と定義されています。日本では、成人の8人に1人にその疑いがあると言われ、新たな国民病として国などでも様々な対策が講じられています。CKDの発症や進行には、糖尿病や高血圧など生活習慣病や喫煙や飲酒、不規則な食生活などが関係しています。腎臓病がやっかいなのは、自覚症状に乏しく、多くの方が気づかないまま進行してしまい、一旦機能が低下してしまうと戻りにくいことです。対応が遅れてしまうと最終的には透析治療が必要になります。

患者さんへ

そらまめくん

そらまめくん


NPO法人 腎臓サポート協会

慢性腎臓病の予防や進行抑制のためには早期からの対応が重要です。腎臓は普段の生活と密接に関連しており、腎臓の負担を軽くするためにも生活習慣や食生活の見直しが必要です。健診などで尿蛋白や尿潜血、クレアチニン高値を放置していませんか?当科ではその他にも腎炎や膠原病、遺伝性疾患、透析治療など様々な疾患に対応しています。是非一度当科へ気軽にご相談下さい。



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