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ホーム  眼科  白内障について  白内障の自覚症状
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白内障の自覚症状

ひとくちに「白内障」と呼んでいますが、その程度は様々で、白内障の方全員が真っ白な水晶体になっているわけではありません(図3)。 最初から水晶体全体が同じように濁ってくることはまれで、白内障の初期にはたいてい、濁っている部分と透明な部分が混在しています。外から目の中に入ってきた光は必ず水晶体を通過しますが、水晶体が混濁している部分と透明な部分とで濁りの程度がまだらになっていると、光が乱反射してしまいます。そのときにはとてもまぶしく感じて、視力も低下します(図4)。これは光の入ってくる方向によって症状が異なることが多く、多くの患者さんが「朝夕の散歩のときにとてもまぶしい」とか、「太陽を背にこちらに向かって歩いてくる人の顔が見えない」などと表現します。これらは白内障の初期の症状であることが多いのです。

図3
図3

図4
図4

また、患者さんによっては、水晶体の中心部分(「核(かく)」と呼んでいます)の混濁がおこり、水晶体の核の部分がたまねぎの芯のように、硬く混濁してくる場合があります。そうなると、凸レンズ形をしている水晶体の中に、さらに硬い凸レンズができるようなもので、水晶体のレンズとしての力(屈折力(くっせつりょく))は非常に強くなります。その結果、外から入ってきた光のピントが合う場所が網膜より前のほうに移動し、近視が強くなってきます。若い頃は遠くも近くもよく見えていた人が、中年になって老眼となり、老眼鏡なしでは新聞が読めなくなっていたのに、歳をとってから近視になり、老眼鏡が要らなくなったということはよくあります。白内障がさらに進んで混濁が強くなるとしまいには網膜へ到達する光が減少するので、視力も落ちてきます。

白内障による濁りが水晶体の端の部分にあるか、中央部分にあるかでも自覚症状は異なってきます。瞳孔(どうこう)は周りの明るさによってその大きさを変えます。明るいところでは目に入る光の量を減らすために瞳孔は小さくなり、暗いところでは光の量を増やすために瞳孔が大きくなります。水晶体は瞳孔の後ろにありますので、水晶体の端のほうが濁っている場合、瞳孔が小さいときは光の通過を邪魔しませんが、瞳孔が大きくなると周辺の混濁の部分が光の通過を邪魔します(図5)。つまり、明るいときには不便は感じないのに、薄暗くなるととたんに見づらくなります。一方、水晶体の中央部だけに混濁がある場合、瞳孔が小さいときは光の通路がすべて白内障でふさがれてしまいますので、明るいところでは見づらく、暗いところでは瞳孔が大きくなり混濁の無い周りのほうから光が入るので見やすくなります(図6)。

図5
図5

図6
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