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白内障の治療

白内障の治療として、点眼薬や飲み薬もありますが、ごく初期の白内障をのぞいて、水晶体の混濁を透明にするほどの効果はありません。あってもせいぜい進行を遅らせる程度で、しかも毎日使い続けなければなりません。このように、くすりの効果が不十分なので、白内障の治療は手術療法が中心になっています。まず、混濁した水晶体を取り除きます。現在では、95%以上の患者さんで、数ミリの穴から器具を挿入し、器具から超音波を出して水晶体を砕いてシャーベット状にして吸い出す、「超音波白内障乳化吸引術(ちょうおんぱ はくないしょう にゅうかきゅういんじゅつ)」という方法(図12)で混濁した水晶体を除去しています。
このときに、水晶体を包んでいる袋(「水晶体嚢(すいしょうたいのう)」)の後ろの部分(「水晶体後嚢(すいしょうたいこうのう)」)を残しておきます(図13)。
さて、混濁した水晶体を取り除いてもすぐには視力が回復しません。それは、水晶体というレンズがなくなってしまうために、網膜にピントが合わなくなってしまうからです。そこで、現在の白内障手術では、混濁した水晶体を取り除いたあと、直ちに残しておいた水晶体後嚢の袋の中に人工のレンズ(「眼内レンズ」)を挿入して(図14)手術直後から視力が改善するようにしています。

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眼内レンズは、2本の腕のようなバネがついており、これで後嚢の袋の中心に固定されます。
器具を入れた穴は小さいので傷を縫わなくて済むことがほとんどです。また、重症の白内障の方を除き、点眼麻酔(てんがんますい)(麻酔の目薬を何回か点眼するだけの麻酔)や白目に部分的な注射をする局所麻酔(テノン嚢下麻酔)で手術できる場合が多く、目のまわりの皮膚に針を刺すような痛い注射は不要です。点眼麻酔は最初の点眼のときに沁みる感じがありますが、2回目からは次第に痛みを感じなくなります。小さなお子様の先天白内障や認知症などでじっとしていられない方では、体が動かないようにするために全身麻酔で手術することもあります。
手術が終わったら、眼帯をして、局所麻酔の場合は車椅子で病室へ戻ります。術後の痛みはほとんどなく、あってもゴロゴロちくちくする程度です。
手術翌日の朝から眼帯をはずし、「当て金」と称する穴の開いた金属板を目を保護する為に使っていただきます。穴を通してものを見るのは自由です。念のために当て金は退院後最初の外来診察時まで、夜間のみお使いいただきます。 
 2021年1月現在、当科では、3泊4日の入院治療(入院期間中に術後の点眼の練習をしていただいたり、仰向けで洗髪を介助させていただいたり)以外にも、患者さんのご都合などにより、2泊3日の入院治療もお受けしております。(担当医にご相談ください。)

図12
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図13
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図14
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