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けんこう家族 第117号

第117号 平成27年7月1日発行

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肺炎について

呼吸器科部長 大石 展也

呼吸器科部長
大石 展也

 “肺炎”という病気について、どのようなイメージをお持ちでしょうか?今日は、肺炎について簡単にご説明したいと思います。

肺は、気管が左右の肺に向かう太い気管支に枝分かれした後、さらに気管支が繰り返し枝分かれして、最後に肺胞という直径0.1~0.2mmの袋状の構造になり、それが約3億個集まってできています。肺胞では、体に必要な酸素を取り込んで、不要になった炭酸ガスを排出するという重要な機能が営まれています。その肺胞に、主に気道を介して病原菌が侵入して感染をおこした状態が、肺炎です。

肺炎の症状は、発熱、咳、痰、息切れなどですが、これらの症状は、風邪の症状と似ています。肺炎であるかを確かめるには、胸部X線写真を撮影する必要があります。肺炎が生じると、肺胞の空気が炎症細胞や水分に置き換わるため、X線を通しにくくなり、X線写真で白い影として見えますが、風邪では白い影は生じません。基礎疾患のない健康な方の風邪には、通常、抗菌薬の投与は不要ですので、風邪と肺炎を区別することは大切です。

肺炎をおこす病原菌には多くの種類があり、病原菌に有効な抗菌薬を使って肺炎を治療するには、その種類をつきとめることが必要です。そのために痰・血液・尿などを調べますが、病原菌が明らかになるのは、半分程度です。そこで、患者さんが肺炎になった状況や個々の患者さんの背景因子から、可能性の高い病原菌を推定して、適切な抗菌薬を使う方法が、一般的に行われています。肺炎は、自宅で日常生活をされている方がかかる場合と、入院中の患者さんに生じる場合とで、病原菌の種類や頻度が大きく異なります。前者では、肺炎球菌やマイコプラズマ、クラミドフィラ、ウイルスなどが多く、後者では、本来は腸の中にいるグラム陰性桿菌と言われる細菌や、ブドウ球菌、嫌気性菌(空気が乏しい状態で繁殖しやすい菌)などが多くなります。また、ホテル・温泉などの旅行(レジオネラ)、動物との接触(オウム病クラミドフィラなど)、口の中が不潔な状態(嫌気性菌)、大酒家(肺炎桿菌など)、気管支拡張症の既往(緑膿菌など)など、患者さんの背景因子も頻度の高い病原菌を予測する手がかりになります。

肺炎は、高齢の方ほど罹患率・死亡率が高く、特に75歳以上で急速に増加します。高齢者の肺炎は、大部分が口腔内貯留物の誤嚥によると考えられており、予防には、口腔内の病原菌を減らすために、口腔を清潔に保つこと(歯磨き・口腔ケア)が非常に大切です。また、毎年秋のインフルエンザワクチン接種に加え、昨年度から定期接種(一部公費負担)の始まった肺炎球菌ワクチン接種も併用することで、高齢者の肺炎の予防が期待できます。

当科では、日常的に、肺炎の患者さんを外来・入院で診療しておりますので、“肺炎?”、と思われましたら、すぐに受診されてください。

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