膵がんは早期診断が難しく、有効な治療法が確立されていない難治性がんの代表です。高齢化に伴い死亡数は急増し、2017(平成29)年度悪性新生物の部位別死亡率は男性4位、女性では胃がんを抜き3位となりました。
2012年に日本膵臓学会から「腫瘍径が1㎝以下の膵がんの5年生存率は80%以上」と報告され、今後の早期診断の目標とされています。しかしこの大きさでは約4割の患者さんが無症状で、腹部エコー検査でも描出困難な事が多く、腫瘍マーカー(CEA、CA19‒9)の上昇も低率(15‒40%)である事が多く、結果的に「異常なし」と診断される事は稀ではありません。
EUS(超音波内視鏡検査)やERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査)により早期診断は可能となりますが、身体への負担が大きくスクリーニング検査としては適しません。MRCP検査は検査時間が概ね20分と短く、非侵襲的で被曝がないこと、腹部エコー検査で描出困難な部位も観察できることからスクリーニング検査として最近注目されています。糖尿病の方、家族歴に膵癌のある方、過去に膵臓に異常があるといわれた方にお勧めします。ぜひMRCPを受けていただき、見つけにくい膵臓がん、胆のうがん、胆管がんの早期発見に努めてみませんか。
人間ドック当日の午後医師面談後に日程を決定し、検査のご説明をいたします。
料金27,500円(消費税込み)