第155号 2025年10月1日発行
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現役で大学受験に失敗し浪人している時に、自らのことばかりを優先し生きてきた自分を振り返り、漠然と他人のために出来る事を仕事にしようと医学部を目指しました。
私が研修医の時代は、悪性腫瘍に対する治療方法も限られており予後不良な患者さんも少なからずおられました。その一方で、循環器疾患の患者さんは劇的に回復することも多く、内科の中でどの診療科を専攻するか迷っていた私は、最終的に循環器内科に決めました。

「もっとできることがあるはずだ」「すぐ目の前にあることの遥か向こうにこそ大事なことがある」という漠然とした思いが私を突き動かしてきました。苦い経験もありましたが、そこから逃げずに、一人一人の患者さんと真摯に向き合ってきました。だからこそ、今の自分があると信じています。
患者さんそしてご家族にとってより良い医療とは何かを模索し続けようと思います。しかしながら、医師個人で出来る事には限界があります。そのために、医師のみならず看護師、薬剤師、リハビリスタッフ、栄養士、放射線技師、生理検査技師、臨床工学士、ソーシャルワーカー、受付事務など様々なパラメディカルスタッフと協力しながら、チームで総合的に医療に向き合っていきます。
良きチームを作るために、労を惜しまず思いを一つにコミュニケーションをとりながら尽力していく所存です。
循環器領域には、虚血性心疾患、不整脈、血管疾患、弁膜症、先天性疾患そして心不全などの大きな枠組みがあります。個々の枠組みは互いに影響しあっており、単独の知識では個々の患者さんにあった治療行為を適切に提案することが出来ません。このため我々は、“狭心症・心筋梗塞センター”、“不整脈センター”の大きな2つのセンターと、“心不全専門外来”、“血管疾患専門外来”の2つの専門外来を設けて、バランスよく診療することを心掛けています。
また、次世代を担う若い循環器エキスパートの育成も重要な任務であると考えています。日々カンファレンスを行い全員で情報共有をしつつ、一致団結して診療に取り組んでいます。

東京逓信病院循環器内科は、患者さんそしてご家族に寄り添った医療を提供します。特に身体だけでなく精神面のサポートも意識し、多職種と連携しチームとして標準的治療を提供します。また医療行為の決定の際には、患者さんそしてご家族の意向も踏まえ、個々の患者さんに合った治療方針を提示します。何かお困りのことがありましたら、気軽に受診頂ければと思います。