今年4月よりの脳神経外科部長に就任致しました岡本幸一郎と申します。何卒宜しくお願い申し上げます。
東京逓信病院のスローガンに「救急難民を作らない」急性期医療機関、「がん難民を作らない」総合的がん診療医療機関を目指し、社会に貢献できることとあります。今後もこの方針を継続し、患者さんの目線でのより良い治療、さらなる「満足度の向上」にも力を注いでいます。World’s Best Hospitals 2021に3年連続でランキングに選出されましたので、その名に恥じないように努めて参ります。
当科においては、頭部外傷、脳血管障害など緊急性の高い疾患の診断・治療が主になります。ちょっとしたはずみで転んでしまい、頭を打ったり、急に手足の力が抜けたり、呂律が悪くなったりなど、大変御心配なことだと思います。そのような場合には、できるだけ早めに脳神経外科を受診して頂くことがよろしいかと思っております。
脳内出血に対しては、緊急性が高い場合には通常の通りに手術を実施しておりますが、様々なお加減や合併症により負担の少ない頭の中でも使用できる内視鏡で血の固まりを吸引してしまう治療なども取り入れております。
また脳腫瘍は、手術による細胞の診断と摘出、その後の放射線治療や化学治療、その他の多くの分野の担当者と共に治療を進めることになります。
脳から発生する腫瘍(おでき)や転移してきた腫瘍や悪性リンパ腫という血液疾患の一部などの大変多くの種類の腫瘍(おでき)が知られております。
少し詳しくなりますが、ナビゲーションという画像の支援や、手術中の造影の検査や電気生理学的な脊髄誘発電位の監視なども積極的に進め、医療の安全性を確保しております。
さらに脊椎・脊髄疾患等、変性性脊椎症や椎間板ヘルニア等の診断・治療も積極的に進めております。
日本郵政グループの職域病院と地域の二次救急およびがん診療病院の役割上、多彩な疾患に対応することが求められております。脳卒中や頭部外傷の急性期治療、また、脳腫瘍に対する集学的治療、社会の高齢化にしたがい脊椎・脊髄疾患への対応なども継続して必要となっています。
頭痛、手足のマヒやしびれ、ことばの障害、見え方の異常やめまいなど、神経機能の障害が疑われた場合、またご心配になられたときなど、どうか遠慮なく当科を受診してください。
多職種のスタッフの方々と力を併せて日々の診療に邁進していく所存ですので、今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。