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けんこう家族 第152号【4】

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ネコ先生の『神楽坂通信』Vol.20

院長補佐兼消化器内科 部長
光井 洋


皆様こんにちは。ようやく暖かくなりました。最近おなかの調子はいかがでしょうか。今回は胃カメラのお話です。

胃カメラ、正確には上部消化管内視鏡検査、を受ける理由は色々あると思います。おなかが痛い、胸やけがする、便の色が変だ、検診でひっかかった、など。もし、今まで胃カメラの経験がなく、上記の何かの理由に当てはまったら、是非検査を受けてみてください。

検査当日、朝食は抜きになります。来院されたらまず内視鏡センターで受付を済ませます。お持ちの病気と内服薬やアレルギーなどの問診の後で、胃の中の泡をとる液体を飲んでもらいます。その後順番が来たら検査室に入ります。検査台にあお向けに横になり、ズボンやスカートのベルトをゆるくします。血圧、脈拍、酸素濃度を測る器具を腕につけます。そして検査医が局所麻酔薬をのどにスプレーします。それを飲み込んだら、体の左側を下に横になります。マウスピースを口にくわえて、これで検査の準備はできました。

検査が始まると、胃カメラの管(スコープ)が、口の中からのどに進みます。気道の左右後ろ側に食道に進む道がありますが、この部分のスコープの通過には少し抵抗があります。食道に入ったら、ほぼ真っすぐにスコープは進み、胃に到達します。胃の中に入って、スコープが進むと、胃の出口(幽門)が見えてきます。そこを超えると十二指腸です。戻りながら胃と食道をよく観察します。検査時間は普通10分以内です。検査中、患者さんにお願いしているのは、のど麻酔の後はつばを飲まないこと、ため息をつくように呼吸して、体の力を抜くことです。それでものどの反射が強く辛いという方には、鼻からおこなう方法や鎮静剤でうとうとしながらするやり方も用意しています。

検査の結果、胃潰瘍、急性胃炎、逆流性食道炎などがみられたら、胃酸をおさえる薬(プロトンポンプ阻害剤など)が処方されます。生ものを食べた後の腹痛で、アニサキスという寄生虫がみつかることもあります。器具で取りのぞくと痛みはなくなります。一方、慢性胃炎があり、ピロリ菌の存在が疑われたら、血液検査などで調べます。これは萎縮性胃炎と呼ばれ、潰瘍やがんの原因になるので要注意です。さらに、胃カメラでがんを疑う病変があれば、組織を小さくつまんで取って顕微鏡でチェックします。早期胃がんと診断されたら、内視鏡的に切除することもできます。手術より負担が少ない内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)という方法で、消化器内科に入院して専門医が行います。

胃カメラはとても大事な検査で、色々なことがわかります。検診のバリウム検査と異なり、直接粘膜を観察するので得られる情報も増えます。もし症状があったり、検診でひっかかったりしたら、胃カメラを受けてください。予約は消化器内科、内科、外科などで取ることができます。皆様の消化機能がいつも健やかに働くことを願っています。

してますか?内視鏡検査


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