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けんこう家族 第110号【4】

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世渡りのコツ 「気難しい性格」の人との付き合い方のコツ(2) 第4回(最終回)

精神科部長 亀山知道

精神科部長
亀山 知道

前回は、「気難しい性格」の方に対しては、たとえ、その方がどう行動したら良いかわからなくなり、切羽詰まった状態になっている時でも、「こうしなさい」と、具体的に指示を出さない方が良いと書きました。選択肢は色々あると教えるのは良いのですが、その中からどれを選ぶかは本人に決めさせるのが良いのです。正確な情報を与えるが、判断・決定は本人に任せ、最終的には本人の意志決定・行動に責任を取らせることが重要なのです。
私自身もそのひとりですが、「気難しい性格」の方も本当に困り果てて、アドバイスを欲しい時が稀にあります。そういう時には具体的に指示して欲しいのです。しかし、それでいて、アドバイスのタイミングとアドバイスの内容によってはひねくれてしまうという、なんとも扱いにくい性格なのです。
以前、プロ野球に、人の指示と逆のことをするひねくれた選手がいました。そのあだ名が「山川さん」だったそうです。つまり、人が「山」と言えば、本人は「川」と言い、「川」と言えば「山」と言う、あまのじゃくな人ということからついたあだ名なのだそうです。
その選手に対して、知将と言われた当時の監督は、バントをさせたい時には、「打て」のサインを出し、打たせたい時には、「バント」のサインを出したのだそうです。それによって、監督は自分の思惑通りに試合を進めていたそうです。
ところで、こういう話をすると、「判断・決定は本人に任せ、最終的には本人の意志決定・行動に責任を取らせるという接し方が良いのはわかった。しかし、本人が明らかにまずい選択をしそうになった時には、それを見過ごして良いのか。そういう時にはどうアドバイスをするのが良いのか?」という質問を寄せられることがしばしばあります。
私は、「気難しい性格」の方が、まずい選択をしそうになった時にも、「それはダメ」とはっきり口に出すことはしません。言葉にはしませんが、相槌を打つのを少し遅らせたり、ちょっと首を傾けたりするなど、目立たない程度の動作で、賛成できないという意思表示をすることにしています。
得てして、「気難しい性格」の方は、他人の言動に非常に敏感なので、こちらのいつもとは違う、ちょっとした動作をみて、「そうか、先生ははっきりダメとは言わないが、どうもダメと思っているようだ」と、こちらの意向が伝わり、本人がこちらの意に沿った行動をとることになるのです。
 平成24年5月11日に病院1階のロビーで、「看護の日」のコンサートがあり、私が2曲歌いました。本番の2週間前に、母に聞かせたところ、2曲目はほめてくれたのですが、1曲目について、母は何もコメントしませんでした。しかし、母の顔は、「期待はずれ」という表情でした。その母の顔をみて、私は1曲目の歌を急遽変更しました。もしも、あの時、母に「1曲目の歌は出来が良くない。」と、はっきり言われていれば、私は意地になって、本番で歌っていたかもしれません。(完)

次号より新シリーズ「うつ病について」を連載します。

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