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けんこう家族 第115号【2】

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前立腺肥大症に対する薬物治療について

泌尿器科 部長 鈴木 基文

泌尿器科 部長
鈴木 基文

前立腺肥大症とは?

 中高齢男性で、トイレが近い、尿の勢いが弱い、排尿後も尿が残っているように感じる、夜中にトイレに起きる、時に尿を漏らす、といった症状(=下部尿路症状)でお困りの方。もしかしたら、その症状は前立腺肥大症が原因かもしれません。前立腺は男性特有の生殖器の一つで、膀胱の直下で尿道を取り巻くように存在します。加齢とともに体積が大きくなるため(=良性過形成)、尿道が圧迫されて尿の流れが悪くなってしまうのです。前立腺肥大症に伴う下部尿路症状を自覚する男性の割合は、50代で44%、60代52%、70代63%と言われています。前立腺肥大症に伴う下部尿路症状は命にかかわるものではありませんが、トイレの事が気になって仕事に集中できない、下着を汚すので臭いが気になる、好きな旅行に行きづらい、というように日常生活の質を損なうことがあります。

前立腺肥大症の治療薬

 前立腺肥大症の患者さんの尿道が狭くなる要因には二つあります。一つ目は、尿道自律神経の過緊張状態です。この緊張状態によって尿道の筋肉が収縮し、尿道が狭くなっています(=機能的閉塞)。二つ目は、肥大した前立腺によって物理的に尿道が圧迫された状態です。これを機械的閉塞と呼んでいます。前立腺肥大症の治療では、機能的閉塞と機械的閉塞を改善させる薬物が使われています。尿道の筋肉の緊張状態を改善させる薬剤にはα1アドレナリン受容体遮断薬(一般名:タムスロシン、ナフトピジル、シロドシンなど)があります。一方、肥大した前立腺を小さくさせる薬剤には5α還元酵素阻害剤(一般名:デュタステリド)があります。このうち、前立腺肥大症の第一選択薬はα1アドレナリン受容体遮断薬であり、比較的前立腺体積が大きい患者さんには5α還元酵素阻害剤を追加して処方しています。そもそも、加齢に伴って前立腺が大きくなったことが下部尿路症状の原因なのだから、前立腺を小さくすることが優先では?と疑問に思われる方も多いと思います。実は、この二種類の薬剤には効き目の早さに違いがあるのです。α1アドレナリン受容体遮断薬は飲み始めると1週間程度で効果を実感できるのに対し、5α還元酵素阻害剤は非常にゆっくりと効くため、月単位で効果を実感されることになります。そのため、最初に処方する薬剤としてはα1アドレナリン受容体遮断薬が良く使われます。

新しい前立腺肥大症治療薬

2014年4月にホスホジエステラーゼ5阻害剤(一般名:タダラフィル)が新しい前立腺肥大症治療薬として、本邦で認可されました。この薬剤は、もともとは肺高血圧症や勃起不全に適応とされてきましたが、血管や尿道の筋肉を弛緩させる効果も認められたため、前立腺肥大症の治療に応用されました。治療効果はα1アドレナリン受容体遮断薬と同等という評価です。ただし、3か月以内の心筋梗塞の既往、不安定狭心症、6か月以内の脳梗塞・脳出血の既往、重度の腎障害・肝障害のある患者さんなどには、副作用によって却って健康被害を生じる可能性が指摘されていますので、処方できません。当科でもホスホジエステラーゼ5阻害剤の処方は可能ですので、お気軽にご相談頂ければ幸いです。

こんな症状、ありませんか?
1 起きている時間帯の排尿回数が8回以上
2 寝ている時間帯の排尿回数が1回以上
3 ガマンできないくらい尿がしたくなる
4 ガマンできずに尿が漏れてしまう
5 セキ、クシャミ、重い物を持つと尿が漏れてしまう
6 尿の勢いが弱い
7 排尿の時におなかに力を入れるようにしている
8 排尿後もまだ尿が残っているように感じる
9 ぼうこう付近に痛みを感じる
10 尿道が痛い

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