新型コロナウイルス感染症の感染への懸念から、緊急事態宣言下では、集団で実施する各種健診を延期するように厚生労働省から通達がありました。ですが宣言解除後も、個人で人間ドックを申し込まれていた方の受診控えが続いてしまっており、がんリスクが高まっています。
国立がんセンターによると2020年にがんと診断された人は前年より約6万人減少したそうです。がんになる人が減ったからではなく、コロナ禍で検診や受診を控える人が増えたためと考えられています。2020年がん研有明病院の乳がん手術症例の場合、検診で見つかることの多い早期のstage0、stage1はそれぞれ29%、16%低下し、自覚症状で見つかることの多いstage3、stage4は増加傾向とのことです。
米国では「検診をスキップすると遅れて乳がん死亡者数が増えるが、検診が半年遅れてしまっても検診を受ければ死亡者数は抑制できる」といった研究報告が出ています。
発見の遅れが命取りとなるがん検診はコロナ禍でも必要です。1年以上検査をしていない人は検査をして、みんな健康で笑顔で過ごしましょう!